PC-9800シリーズは、日本電気が開発及び販売を行った独自アーキテクチャのパーソナルコンピュータ(パソコン)の製品群である。

1982年10月に発売された16ビットパソコン「PC-9801」を初代機とするパソコン製品群である。

それまでNECが発売していた8ビットパソコン・PC-8000シリーズ及びPC-8800シリーズの資産を継承し、高速化のために16ビットマイクロプロセッサを採用した。

自社開発のN88-BASIC(86)をROMで搭載し、同社の8ビットパソコン、PC-8800シリーズと言語レベルで高い互換性を持つ。

また、当時としては強力な日本語処理機能を持ち、さらにNEC自身が積極的にソフトウェア開発の支援を行なったため、多数のPC-9800シリーズ専用アプリケーションが登場した。

ホビーユースにおいても多数のゲームソフトが発売され、日本独自のパソコンゲーム文化の形成に大きく影響した。

これらの圧倒的なソフトウェア資産を背景に、日本国内市場においては、一時期はほぼ寡占状態に近く使われていた。