【発売日】 1992年3月7日
【発売元】 チュンソフト
【価格】 8,800円
【メディア】 8メガビットロムカセット
【ジャンル】 サウンドノベルゲーム
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SFC 弟切草 (ソフトのみ)【中古】『ホラー』 スーパーファミコン スーファミ
概要 (説明は『Wikipedia』より)
画面全体に表示されるテキストを読むゲーム。
同社が打ち立てた、小説をベースに背景グラフィックや音響効果を追加した新ジャンル「サウンドノベル」の第1作目である。
全編に通じて登場するモチーフである「弟切草」とそれにまつわる悲劇の伝説を主軸に、夜道をドライブしていた主人公とヒロイン「奈美」の2人が、山奥の洋館に迷い込むところから物語は展開していく。
シチュエーション設定から想像される通り、本作の全体的な雰囲気はホラーテイストを基調としている。
脚本と監修は、江戸川乱歩賞作家の長坂秀佳氏が担当している。
プレイヤーの入力操作はボタンを押してテキストを読み進める事と、特定ポイントで2~4種類ほど表示される選択肢を選ぶ事。
この2つだけである。
シナリオは10数本存在し、選択肢に応じて分岐する。
ただし舞台設定は共通で、節ごとに描写のバリエーションはあるがあらすじはだいたい同じ。
大きく変化するのは、結末が決定される終盤のみである。
いわゆるゲームオーバーは存在せず、必ず何かしらの結末にたどり着く。
初回でたどり着ける結末は3通り程度。
エンディングを迎えて周回を繰り返すごとに新しい選択肢が追加され、それによって新しいシナリオが解放される仕組みになっている。
クリア達成度に応じて、セーブデータ画面のデータファイルである「栞」の色が変化する隠し要素がある。
栞がピンク色になった時に解放される新シナリオの内容は、ちょっとエッチ。
1つのシチュエーションから複数のシナリオが展開する仕掛けは、繰り返しプレイするモチベーションとして十分である。
多くのシナリオを読ませるという目的に対し、新機軸のゲームデザインはうまくハマった。
シナリオ自体も、襲いくる怪奇現象、館の謎、ヒロインの秘密などをテンポ良く読ませる。
映像とテキストを主体とするADVでコマンド選択型以外のスタイルを一般に広め、新しいジャンルとして定着させた、ノベルゲームの代表作である。
後に続く同様のノベルゲームにホラーものが多かったのも、本作の影響があったと思われる。
一方で、単体のゲームとしての評価について言えば、映像などの演出は効果的に働き、物語の筋道もしっかりしているが、周回を重ねると多く見られる突拍子も無い伏線ブレイクはシナリオ主体のゲームの仕様としていかがなものか、という問題は常につきまとう。
グラフィックの質も場面ごとにムラがあり、完成度は少々不安定と言わざるを得ないだろう。
しかし、このサウンドノベル処女作が果たした役割は大きかった。
後にチュンソフトは、一般的にも高い評価を獲得する同ジャンル作品を多数輩出していくが、その起点に本作の存在がある事は紛れもない事実である。
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