フロントミッション(スーパーファミコン)

【発売日】 1995年2月24日
【発売元】 スクウェア
【価格】 11,400円
【メディア】 24メガビットロムカセット
【ジャンル】 シミュレーションロールプレイングゲーム

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概要 (説明は『Wikipedia』より)

1995年にスクウェアがジークラフトと組んで世に送り出した、それまでの同社のイメージからは想像もつかない、鉄と硝煙の臭いが立ち込めるシミュレーションRPG。

当時としてはマイナーなジャンルだったロボットもののSRPG、それも「自由にパーツを組みかえたロボット兵器による、現代世界の延長線上で描かれるリアル路線のミリタリーSRPG」という異色作だった。

緻密な設定に裏付けられた重厚な世界観、良質なドットグラフィック、天野喜孝デザインの魅力あふれるキャラクター達、下村陽子・松枝賀子による高クオリティの音楽、そして旧大国と軍需企業の暴走を主軸に据えた、戦場の異常性を熾烈に描き出したストーリーが反響を呼び、約50万本のセールスを記録。

後のシリーズの礎を築いた。

ゲームはヴァンツァーのカスタマイズや情報収集、ヴァンツァー闘技場への出場が行える「インターミッション」と、敵味方のターン制シミュレーションの「ミッション」が交互に展開され、進行していく。

キャラクターは攻撃を仕掛けたり、防御に成功すると経験値を獲得し、レベルアップしていく。

また成長すると「スキル」を習得することが出来、戦闘を有利に運ぶことが出来る。

そして本作を何よりも名作たらしめた要素が、「トラウマゲー」「鬱ゲー」とも評される衝撃的なストーリー展開である。

話はOCUの反攻作戦と、それに伴うロイドのカレン捜索を軸に展開する。

傭兵部隊キャニオンクロウのメンバーとその関係者、USN軍の謎の男ドリスコル、テロリストや軍需企業など様々な立場の人物が絡みあうが、あくまでキャニオンクロウ視点から語られるため、話の筋は非常にわかりやすく、誰でも楽しむことができる。

ゲームバランスの粗さが気になる作品ではあったが、それ以外の要素は概して高い評価を受け、何より異色の内容と末期に差し掛かろうとしていたSFC市場を考えれば十分なセールスを記録したこともあり、FMシリーズはナンバリングタイトル5作と、幾つかの外伝作品がリリースされるスクウェアの一部門となった。

しかし、後にPSでリリースされた『2nd』はAPシステムの導入によるゲームバランスの改善を図りながらも、プレイを放棄したくなるような膨大なロード時間が、『3rd』はロード問題を解決しシステム関連を更に洗練させたものの、前1作とは異なるロボアニメ的なシナリオ展開が、それぞれ(旧作ファンから)批判を受けることとなった。

FMシリーズは作品ごとの長所と短所がはっきりしている分、各作の信者とアンチの抗争が激しい傾向にある。

とりわけ、ハフマン島という架空の島をうまく生かした完成度の高い設定と衝撃的なシナリオ、そしてテンポの良いシステムを併せ持ってデビューした本作は、ある意味、後のシリーズ作品に楔を打ち込んでしまったと言えなくもない。

現在の目で見てもプレイしごたえのある重厚な世界観を体験しない手はない。

また、後の『5 Scars of the War』は本作の第二次ハフマン紛争がストーリーの重要な部分を占めることこともあり、合わせてプレイしてみるのも一興だろう。

ぜひともハフマン島を訪れ、「戦いの歴史」の原典に触れてみてほしい。

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