提督の決断(PC8801)

【発売日】 1990年11月
【発売元】 光栄
【開発元】 光栄
【ジャンル】 シミュレーションゲーム

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概要 (説明は『Wikipedia』より)

光栄(現・コーエーテクモゲームス)が製作・発売した歴史シミュレーションゲームで、第二次世界大戦を扱ったWW2シリーズの第一作である。

当時戦争もののゲームと言えば大戦略シリーズが基本で、プレイヤーのやる事も戦闘部分のみという作品が多かった。

対してこの作品は、それらに無かった要素を多く取り入れ、「歴史」シミュレーションに相応しい作品として仕上がった。

プレイヤーは大日本帝国海軍またはアメリカ合衆国海軍の第一艦隊指揮官(提督)となって、艦隊を編成し太平洋にある各都市・基地を占拠しつつ敵艦隊を撃滅していくよう指示を出して行く。

あくまでも海軍提督というところがポイント。

このため戦果が悪いと戦略会議で陸軍の意見を通されたり、最悪解任されてゲームオーバーとなってしまう。

ゲームオーバーとなる条件は他にも第一艦隊が撃破されるというのもある。

これを避けるため第一艦隊を母港に待機させ他の艦隊で戦わせ内政・外交に専念するということも可能。

敵国の艦船をすべて撃沈するかすべての港湾基地を占領することが最終目的だが、それ以外にも作戦目標を達成すれば終了するショートシナリオがある。

シナリオは「日米交渉決裂」(昭和16年11月1日開始)から「大和特攻」(昭和20年4月7日)まで。

シナリオ9本の内8本がショートシナリオ。

作戦目標を達成するとそのまま終了するか、通常シナリオに移行するかを選択できる。

ショートシナリオの作戦自体はそれほど難しくない。しかし、ショートシナリオを終えて通常シナリオに移行するとなると話は別。

当然、史実の通りミッドウェー海戦以降のシナリオ(シナリオ5「ソロモン海戦」以降)では、日本は徐々に難しくなる。

特に最終シナリオ「大和特攻」で通常シナリオをクリアするのは至難の業。

手持ちの艦船が少ない中で、艦船・国力ともに日本を凌駕するアメリカに挑むことになる。

光栄らしく、艦隊戦・航空戦だけでなく、外交や内政といった戦略面にも力が入れられている。

プレイ国は日本(ゲーム中では大日本帝国)とアメリカ(ゲーム中では連合国)だけだが、外交相手としてイギリス・フランス・オランダ・ドイツ・イタリア・スイス・スウェーデン・ソビエト・中国・オーストラリア・インド・タイ・ブラジルがある。

日本では歴史シミュレーションで問題となる中だるみが起こりにくい。

というのも昭和17年を過ぎると、史実どおり連合国の新造艦が次々と登場してくる上、攻略すべき基地には史実での要所ポートモレスビー(基地所属の爆撃機はなんと最大480機!)、異様に頑丈なハワイ・サンフランシスコ・ロサンゼルスが待ち受けている。

しかも、拠点となる母港は自由に変更できないため、アメリカ本土に行くまでが一苦労。

日本側でプレイする場合はミッドウェイシナリオで始めるのが最もお勧め。

真珠湾攻撃シナリオは目的地であるハワイが前述したように異様に頑丈な上に普通に迎撃・反撃してくるため、返り討ちにあう可能性が高くお勧めできない。

逆に大和特攻・日本側で連合軍と講和に持って行ければ、マスタークラス。

徹底的にリアル嗜好だったG.A.M制作の初代『太平洋の嵐』の後発として発売された本作品はいろいろと粗いところがあるものの遊び易さからおおむね好評だった。

これまでのウォー・シミュレーションゲームはWW2に限らずHEX戦のみのボードゲームスタイル(要するに大戦略シリーズのような作品)が主流で、政治・経済・外交・技術開発、さらに陸軍との交渉などにも視野を大きく広げ、史実上の提督たちの顔CGも描かれた本作はこれまでにないものであったことも手伝って、広く受け入れられていった。

輸送や航空機生産などでのリアリティのなさや航空機の扱いが少々お粗末ではあるが、『太平洋の嵐』と異なるこれらがかえってシンプルな面白さを引き出していた。

同時代的に漫画家かわぐちかいじの『沈黙の艦隊』やWW2の架空戦記を扱った小説が流行したこともまたシリーズ化の追い風となったように思う。

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[game-1]

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