【発売日】 1990年6月15日
【発売元】 コンパイル
【開発元】 コンパイル
【ジャンル】 ロールプレイングゲーム
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概要 (説明は『Wikipedia』より)
ウィザードリィ形式の3Dダンジョン型のロールプレイングゲーム。
元々はディスクマガジン『DiscStation #SP5 クリスマス特別号』に収録されたミニゲームの一つであり、好評につき新エピソードを追加して単品商品化したゲームである。
そのため、同シリーズはRPGでありながら、スケールの大きい展開ではなく、ミニマムなダンジョンRPGとしての印象が強く、RPGでありながら気軽に遊ぶ事ができるシリーズとなっているのが特徴。
このタイトルから派生したパズルゲーム『ぷよぷよ』の成功により、同シリーズはコンパイルの看板タイトルとして地位を確立していく。
1フロアが8×8マスのマップを4方向に移動しながら探索していく3Dダンジョン探索型のRPG。
主人公が移動する空間は最初から最後までダンジョンで占められており、買い物もダンジョン内で行う。
出現する敵を倒したり、謎を解きながら脱出を目指す。
主人公の体力や魔力の増減、状態異常がHPやMPといった数値では表示されず、あいまいな言葉、表情、音楽で表現される。
例えば体力が十分あるときは「げんきいっぱい」でグラフィックも笑顔だが、体力がわずかになると「もうすぐ、ばたんきゅ~」で苦しそうな顔をして表現される。
このアバウトな表現が戦闘に緊張感を与えており、あとどれくらいで倒れるか・魔力がどれだけ使えるかなどを常に意識しながら戦闘を進める必要がある。
このシリーズでは、冒険中に出くわした出来事や戦闘中の様子、与えた攻撃や受けたダメージ量、残りの体力表示なども、全て主人公が語るように表示されるため、ゲーム全体が小説を読んでいるかのような感覚でプレイ出来る。
主人公の少女、アルル・ナジャを中心とし、それらを取り巻く登場人物とのくだらなくも微笑ましい、かけあい漫才とも呼べる独特の会話がとても楽しく、ゲームクリアまで楽しめる。
ゲーム内のキャラデザインは基本的にリアル頭身とSDサイズの両方が状況に合わせてによって使い分けられているが、特に戦闘モードではSDサイズで表示される事が多く、戦いでありながら殺伐としたイメージが殆どなく、気楽に戦闘を楽しめる。
雑魚モンスターは可愛らしくデフォルメされたモンスターが多い。
世界中の伝承から引用したモンスターが多いが、その多くはコミカルなアレンジを施されている。
当時のMSX2ではまだまだ珍しい技術だったサンプリングボイスを導入しており、魔法発動や戦闘中は敵も主人公もよく喋るためとても賑やかである。
3Dダンジョン自体が遊び手を選ぶRPGなのだが、本作は個性豊かな魅力溢れるキャラや、独自制のあるシステムが好評を博しウィザードリィ系を敬遠していたゲームユーザーにも受け入れられる窓口の広いゲームとなった。
ほのぼのとした雰囲気とは裏腹に、戦闘モードや体力、魔力消費が激しく手軽に回復できないシビアな面が目立つものの、慣れればすぐにクリアーできるお手軽な内容の為に何度でも遊びたくなる良作である。
本作は、当時PCが余り普及していなかったこともあって、多数の家庭用機種で発売された派生作品の『ぷよぷよ』に比べると知名度は高くなく、逆にぷよぷよの新規ファンにとっては半ば伝説化しつつある状態である。
現在はコンパイルが倒産した事に加え、アーケード版ぷよぷよの関係で魔導キャラの権利関係が複雑化しており、新作や復刻版の機会に殆ど恵まれないシリーズであるが、ぷよぷよファンならずとも、3Dダンジョンの入門用として見ても、うってつけと言える一品である。
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