【発売日】 1995年11月22日
【発売元】 シーズウェア
【開発元】 シーズウェア
【ジャンル】 アドベンチャーゲーム
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概要 (説明は『Wikipedia』より)
マルチサイトシステムによるサスペンスAVG『EVEシリーズ』第1作。
ストーリー重視のアダルトゲームの初期の作品であり、コマンド選択式AVGとしては後期の作品である。
「泣き」の先駆け、剣乃ゆきひろ(管野ひろゆきの当時のペンネーム)の代表作の一つだが、剣乃作品にしては珍しく時空の概念が出てこない。
今では『街』等で有名ないわゆるザッピングシステムであり、本作では「天城小次郎」と「法条まりな」の二人の主人公の視点からストーリーを進めていく。
どちらのストーリーをどのタイミングでやるかは自由だが、他方のシナリオが十分進んでない状態だと途中でシナリオが進まなくなる。
元々は剣乃氏が以前に手掛けた『DESIRE 背徳の螺旋』のシステムであり、本作はそれを発展させた形になる。
基本システムは当時のADVではオーソドックスなコマンド選択式。
「話す」「移動」などのコマンドを選んでフラグを立てる事でストーリーを進行させていく。
双方の視点の要素が少しづつ絡み合いながら、二転三転するストーリー。
そして剣乃ゆきひろならではの、深い余韻を残す意外な結末。
本作の評価を高めている大きな要素である。
キャラクターも非常に癖の強い人物が多数登場している。
作られた時代もあって90年代の雰囲気はするものの、出てくるキャラクターは今でも皆魅力的。
このシリーズが長く続く事になったのも、彼等の存在が多分にある。
マルチサイトシステムがシナリオに上手く活かされている。
同じ舞台にありながら絵画捜索と要人護衛という全く関係ないように思われる二つのシナリオだが、少しずつ絡み合い最終的に一つのシナリオに収束する様が秀逸。
同じ人間でも別の人間の前では見せる顔が違うという事が上手く描写されている。
主人公同士も途中で何度か遭遇し、お互いの何気ない動作が油断のならない行動として見られたりと、主人公の魅力を底上げしている。
ザッピングシステムを生かし、一見無関係な二人の主人公達の話が少しずつ絡み合い、やがて一つへ収束盛り上がる様は見事と言う他ない。
さらになんともいえないラストの後のせつなさ漂う余韻。
そしてそれらを魅力的なキャラクター達が、色濃いものへと高めていく。
コマンド総当たりの作業感はあれど、そのストーリーは味わう価値が十分にある。
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