【稼働開始日】 1995年3月
【発売元】 ナムコ
【開発元】 ナムコ
【ジャンル】 アクションゲーム
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アウトフォクシーズ002 Tシャツ
概要 (説明は『Wikipedia』より)
本作は2D対戦アクションゲーム。
時間経過で刻々と状況が変化する場所を舞台にした、命がけのタイマン一本勝負。
制限時間は200秒で、時間内に敵の体力を全て奪って撃破するか、タイムアップ時に体力が多く残っている側が勝利となる。
キャラクターの体力は3色のゲージで表され、ダメージを受けるごとに緑→黄→赤へと推移し、赤のゲージが尽きると敗北(死亡)となる。
キャラクターにより体力の多さ(ダメージ耐性)に違いがある。
1レバー2ボタン(ジャンプボタン・アクションボタン)制。
基本動作はレバー単体では移動・ダッシュ・しゃがみ・前転などが行え、レバーとジャンプボタンを組み合わせると斜めジャンプ・足場の昇降・足場や崖端に掴まるといった更に高度な動作が行える。
アクションボタンは素手状態では徒手格闘攻撃、武器を持っている状態ではそれを使った攻撃を行う。
ある程度の高さから落下する、爆風を浴びる、空中でダメージを受けるなどすると、着地時に転倒→体勢を立て直すという仕草を見せる。
当然ながら相手には隙を晒すこととなる。
操作系は、ナムコの過去作品『ローリングサンダー』シリーズの発展形である。(レバー2回入力によるダッシュ、斜め下入力の前転が追加された)
徒手格闘攻撃はニュートラル・ダッシュ中・しゃがみ中・上方向・空中下方向の5種類が存在するが、いずれも威力が非常に低いため牽制程度にしか利用できず、武器(アイテム)を使用しての攻防が主体となる。
木箱やドラム缶は通常の武器とは別に使用可能。
ステージによっては料理や機関車の石炭など、思わぬものも武器代わりになる。
見ただけで解るシンプルな2D対戦システム。
ライトユーザーからコアユーザーまでとっつきやすい。
キャラクターの長所・短所や地形デザインを活かした戦略性の高さ。
キャラクター性能面の個性は、独自の特性を持ちあからさまな性能付けをされたチンとダニー&デミ以外は極端ではないが、ドラム缶越しに攻撃できる・遠距離での撃ち合いに強い・マシンガンで攻撃されても当たりにくいと言った数々のシチュエーションで大きな差になって現れる。
やればやるほど細かい点で思わぬキャラクターの得手不得手が分かってくる奥深さ。
常に左右に揺れる船・爆発と同時に床が抜けて広大化するビル・人間大砲や象や虎と言った乱入の多いサーカス等、豊富なラインナップ。
「建物や乗り物の断面図」という描写や、キャラの位置によっては全景が1画面に収まるカメラワークも独特。
「殺し屋」という殺伐としたテーマの作品でありながら全体的にシュールでキレたセンスは、本作の大きな魅力といえるだろう。
シンプルな拳銃に銃弾を防げる刀、ロケットランチャーや火炎放射器と武器は様々。
その一方で「マシンガンは弾数が多く連射力が高いが、1発ごとの威力が低い」「爆発物は単発のダメージが最も大きいが、自分もダメージを受けるリスクがある」など武器それぞれに一長一短があり、単純な上位互換・下位互換が無い。
戦闘シーン以外では常に画面下部に英語字幕、右部に縦書きの日本語字幕が表示されるという、映画を彷彿とさせる画面構成となっている。
勝利したキャラクターによる相手キャラの映ったモニターの処理方法にも、それぞれの持つ強烈な個性が打ち出されている。
音楽がいやに渋い。
「殺し屋」をテーマにしただけある渋さで、どの曲も聴き応えがある。
黒幕であるミスター・アクメはシルエットで映し出され、変声機を用いて指示を送るなど謎の人物としてのイメージを強く印象付けており、最終ステージでその意外すぎる正体を明かして対決するというクライマックスにふさわしい展開が用意されている。
ダメージソースが武器に依存しており、さらにはステージ自体の時間に応じた状況変化やギミックも実に多彩であるため、勝率を上げるにはステージごとの特徴や武器の配置の把握が必須となる。
また、銃弾・ロケット弾の弾道や特定地点での武器のランダム出現といった運の要素も勝敗に大きく関わっている。
これらの要素に操作体系も合わさり独特なゲーム性が形作られているため、とっつきやすくはあるが、プレイヤーによってゲーム性を理解するうちに好みが分かれる可能性は否定できない。
当時流行していた格闘ゲーム等とは明らかに勝手が違っており、そのゲーム性の理解・把握にも時間を要する。
プレイヤー間では本作を語るうえで後の『スマブラ』がしばしば引き合いに出されるが、小道具を使用する点やステージが広大かつギミックが仕込まれているという点では共通しているものの、本作はその小道具やステージのギミックが中心的な要素である点、『スマブラ』は素手での攻撃を基本とし、小道具やステージギミックは補助的である点が大きな違いと言える。
そのゲーム性は、強いて言えば「2Dアクションに落としこんだ対戦型FPS」とも言うべきか。
シンプルながら戦術性の高い対戦システム、非常に”濃い”殺し屋の面々、映画風味のハードボイルドが基本ながらどことなくコミカルな演出、どれをとっても唯一無二の独特さに溢れている。
特に対人戦向きのジャンルといえば格闘ゲームが主流であった当時において、このような類のない対戦ゲームシステムを構築したことは高く評価できる。
どうしても回避できないアンバランスな点も抱えているものの、それを踏まえても魅力の薄れない作品といえる。
現在ではお目にかかれる機会が非常に少なくなってしまったが、稼働店に遠方から出向いてプレイするには十分な価値があるタイトルと言えよう。
●ストーリー
謎の美術商ミスター・アクメ。
彼は7組の殺し屋達を使って、美術品鑑定士7人を暗殺した。
依頼を遂行した殺し屋達に更なる指令が届けられる。
「他の6組の殺し屋達を始末せよ。手段は問わない」
かくして多額の報酬と殺し屋としてのプライドを賭けた、血みどろのバトルロイヤルが始まる。
●キャラクター
・ジョン・スミス
主人公的な立ち位置に相応しく、全体的に癖が少なく扱いやすい。その上、体力が全キャラで2位という相当なタフさをも併せ持つ万能タイプのキャラ。初心者でも上級者でも存分に戦える。素手状態のダッシュ攻撃が扱いにくいなど欠点が無いわけではないが、武器攻撃がメインのゲームバランスなので気にならない。
・ベッティ・ドー
狙撃の名手という触れ込みに偽りなく、銃の射撃精度が極端に高いうえ、移動時の滑りが皆無。しかも射撃以外の予備動作全般も隙が少ないという安定性能が脅威。またダッシュ格闘攻撃のローリングソバットや刀の各攻撃モーションの判定が非常に強力で、接近戦にも対応できる。ただし移動速度が2番目に遅くジャンプ力にも欠け、しゃがみ時の姿勢が高すぎるという大きな難点もある。
・バーナード・ホワイト
身体が大きいので不用意にダメージを受けやすく、移動時の細かな動作にもモタつきが目立つが、その反面全キャラ中最高の体力を持つ。多少無茶な戦い方をしてもリカバリーが効く他、自爆戦法や先行逃げ切り型の戦法、相手キャラに粘着して強引に殴りまくる戦法との相性が抜群。素手による格闘攻撃がぶっちぎりの最強で武器攻撃並、設置オブジェクトの持ち上げ・投げつけ動作が非常に速い、ロケットランチャー発射時に姿勢があまり崩れない、といった体格と怪力を活かした長所も見逃せない。
・イヴ
最高のジャンプ力を持つ上移動も速い方で、盗賊上がりらしく総合的な運動能力が最も高い。ただし咄嗟に止まる・狙いをつけるといった細かい動作がやや苦手。相棒のトカゲはイヴに張り付いている場合は背中側の銃弾を1回だけ防ぐ(死ぬことはない)。
・プロフェッサ・チン
特殊合金により背後からの銃弾が無効、アームによりロケットランチャーを完璧にまっすぐ撃てる、ダッシュが最速と、車椅子を活かした部分的に尖った性能を持つ。しかし挙動がかなり独特で制御が難しく、体力や腕力に乏しいなどご老体による弱点も持つ。長所と短所がどちらも極端であるため上級者向けのキャラだが、操作性を熟知し自分に有利な環境が整えられればベッティにさえ勝りうるほどのポテンシャルも秘めている。
・ドゥイーブ
体力は全キャラ中2番目に低いが、猿らしく身体能力が高く、体格が非常に小さいゆえ敵の攻撃をかわしやすい。他キャラでは前転(無防備)でしか通過できない場所でさえも、彼だけは通常移動(攻撃可能)で通過できるほど。しかし射撃がド下手であり、撃った銃弾やロケットは予想だにしない方向にブレていくことが殆ど。本作のゲームバランスでは一概に短所とは言えないものの、これが吉と出るか凶と出るか?射撃がらみのバクチ要素は、刀や手榴弾など「射撃武器ではない武器」を中心に使えば無視する事もできる。射撃武器の使用頻度が高く「静」の立ち回りが有利な本作において、射撃をかなぐり捨て「動」の立ち回りを追求したその特徴は、まさしく上級者向け。
・ダニー&デミ
体力・機動力が最低、子供ながら二人で行動している為喰らい判定が(特に横方向に)大きいなど基本性能の低さが目立つ。しかし「予備の武器を1つ隠し持つ事ができる」という、戦況を覆す爆発力があるとんでもない特性を持つ。これにより、予備の武器を持っていればダメージ後の無敵時間中に素手よりはるかに威力の大きい武器で反撃を試みることができる。上級者向け。意外にも、素手によるダッシュ格闘攻撃のダメージがバーナードに次いで高い。双子の基本性能が低いため積極的に狙うべきではないが、侮れないものがある。
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