ダンシングアイ(アーケードゲーム◆ナムコ)

【稼働開始日】 1996年
【発売元】 ナムコ
【開発元】 ナムコ
【ジャンル】 パズルゲーム

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概要 (説明は『Wikipedia』より)

いわゆる『クイックス』タイプの陣取りゲームを3D化したもの。

対象物の表面のパネルを全て囲んで破壊するのが目的のゲーム。

ゲーム内容的に『3Dギャルズパニック』と呼ぶ人もいた。

ポスターやチラシのイラストはややローアングルのセーラー服姿の女性に小さなサルが纏わりついている。

キャッチコピーは『女体に・・・サル。』

ポスターイラストを描いたのは後にアイドルマスターでデザイナーを務める田宮清高氏。

全15ステージの1周エンド。

スタート時にステージ毎に決まった3つのステージの中から一つを選ぶ(14・15ステージは一つのステージしかない)。

そのため総ステージ数は41にも上る。

プレイヤーキャラはキャッチコピーにも使われているサル。

名前は「宇津木次郎」。

操作は4方向レバーに1ボタン。

フィールド上は予めマス目状に区切られていて、そのライン上を移動する。

自分のいる場所を中心に真上方向から見下ろした視点で、移動すれば足元のフィールドの方が動く。

ボタンを押すとその場に杭を打ち、押したまま移動すると足下のラインを囲み始め、四方全体を囲むとそのマスは点滅して囲みが完了したことが分かる。

その状態でボタンを離すとラインが解放され、囲っていたマスの表面が破壊されて『中身』が見えてくる(囲みきる前にボタンを離すと杭が外れてラインが消える)。

こうして全てのパネルを破壊すればステージクリアとなる。

フィールド上にはウサギやリスなど全10種類の敵がいて、それぞれ決まったパターンで動き回っている。

パネルを囲んで破壊した時に伸ばしたライン上にいる敵を倒す事が出来る。

各ステージで黄色いリスを倒す回数を1回までに留める(復活したリスは倒さない)状態でクリアすると、3ステージごとにクリア時のタイムボーナスが倍になる。

3面で2倍、6面で4倍、15面まで継続できれば32倍になる。

ハイスコアを狙うなら必須条件である。

ボタンを押している間は移動スピードが少々落ちるので、敵に追いつかれそうになったら囲うのを諦めて、ボタンを離して逃げるのも大事な戦略である。

敵やパネルの中には光っている物があり、これを破壊するとアイテムが出る。

これらは一定時間敵の動きを止めたり、縦や横方向のパネルをまとめて破壊したりととても強力な効果が得られるので、攻略の上でも非常に重要である。

敵に触れたり、制限時間内にステージクリア出来なければミス。

残機が無くなればゲームオーバー。

ミスして復帰した際に、周辺のパネルを自動的に破壊してくれる。

フィールドは女体や木箱やトラックなどの立体物であるのが本作最大の特徴。

女体の場合は基本的に服がパネルになっている。

パネルを破壊すれば当然下に着ている物が露わになる。

女体以外にも木箱の中にバニーガールがいたり、ミルク缶の中に牛がいたり、マッチョな男性や学ラン青年、更には牛をさらう宇宙人や人間の体に上半身を覆い隠すほどの不気味な犬の顔のような物を被った謎の生物まで様々なキャラクターがいて楽しませてくれる。

ステージクリア後に15秒間(HURRYが出てからクリアすると10秒間)のごほうびモードになり、動き回る『中身』を自由に眺められる。

レバーでカメラアングルの変更、ボタンを押すとズームアップ。

背後に回り込んだり、真下から見上げてズームアップするアングルも可能(設定でズームをOFFにする事も可能)。

設定で『KIDSモード』に変える事が出来る。

女体のフィールドは既存の他の物に差し替えられ、ステージ8からはステージ1にループする形になる。

ステージ14・15はノーマルと同じ。

ファミリー向けにデパート内のCS「ナムコランド」を運営していたナムコらしい配慮である。

「パネルが透けて見えるモード」「キャラが関西弁でしゃべるモード」「ごほうびモードでカメラ視点を顔か股間に切り替える」という裏技がある。

足下のパネルを囲むという初めての人でも分かりやすいシステム。

また、クイックス系のゲームは『ヴォルフィード』や『ギャルズパニック』など、ゲームセンターでヒット作を輩出しているジャンルであり、プレイヤーに比較的馴染みのあるゲームであるためとっつき易さがあった。

ポリゴン黎明期に「女体キャラをふんだんに用意して自由に観賞する」というチャレンジングな姿勢。

新しい市場の開拓に挑んだのは間違いなく、最初から客を選ぶゲームになると分かっていただろうに敢えて出す度胸。

またこの時代にこのレベルのキャラを作れる技術力があるからこそ制作した自信。

しかも観賞を「ごほうび」と言い切る厚顔さ。そういう点ではとてもナムコらしいゲームであると言える。

女体ステージはセーラー服(中身はブルマ姿)、CA、ソウルエッジのロゴのTシャツを着たDJ、バニーガール、チアガール、黒いボンデージスーツのSM嬢等各ステージに必ず一つは女体ステージもしくは中身が女体のステージがある。

終盤まで女体ステージだけを追い求めるプレイも可能。

女体以外のステージもミルクタンク(中身は牛)、大蛇に巻きつかれたマッチョ、トラックの荷台(中身はマグロ)など何かとユニーク。

総ステージ数が多いので遊んだことのないステージを選びながら進んでいけば何度も楽しめる。

ステージの形状や出現する敵によって難易度に差があるので、なるべく難しいステージを避けていく手段もある。

全41ステージに2曲ずつ、計82曲もの楽曲が必要だったため、当時のナムコのサウンドスタッフをほぼ総動員して作られている。

曲だけでいいと言われたのに演歌風の曲に歌詞まで作ってきた人もいて、トラックステージに採用されている。

何気に豪華な声優陣。

96年当時の人気声優だった富沢美智恵氏や荒木香恵氏、新山志保氏に渡辺久美子氏、佐久間レイ氏等が参加しており、ゲームの雰囲気作りに貢献されている。

ちなみに本職声優の方々に混ざる形で開発スタッフも6人参加している。

ゲーム内容、ポスターイラスト、キャッチコピーなど、本作の宣伝に関わる部分からして控えめに言っても万人にお勧め出来るものではない。

好意的に受け止めた人からは称賛されていたが、コンセプトの時点で賛否両論になるのは避けられないゲームである。

KIDSモードにすれば大体の問題は回避できるのだろうが、ゲームの本来の魅力すら削ぎ落としてしまう諸刃の剣である。

シンプルな操作方法でシステム的には誰にでも楽しめるが、内容的には誰もが楽しむには難があった。

しかしポリゴンで描かれた女体を好きな方向から観賞出来るというゲームの先駆者的存在であり、衝撃を受けた人、あるいはフェチズムを刺激された人には強烈な印象を与えたゲームとなった。

不思議な魅力を持つ魔性のゲームであり、今でも家庭用機のへの移植を希望する声もある。

ナムコらしくないゲームと思う人もいただろうが、自由な発想のもとで作られたある意味当時の「ナムコらしいゲーム」で、家庭用移植されていない点も含め間違いなくゲーム業界に伝説を残した作品である。

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