【稼働開始日】 1997年9月18日
【発売元】 カプコン
【開発元】 カプコン
【ジャンル】 格闘ゲーム
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【中古】[PS]ポケットファイター(Pocket Fighter)(19980611)
概要 (説明は『Wikipedia』より)
『スーパーパズルファイターIIX』におけるデフォルメキャラクターたちをそのまま流用した対戦格闘ゲーム。
登場キャラクターもそちらからほぼ続投しており、新キャラクターが追加されている。
対戦格闘ゲームの基本は踏襲しつつも、本作独自のシステムがいろいろと搭載されている。
攻撃ボタンはパンチ、キック、スペシャルの3ボタンのみ。
パンチ・キックに強弱の概念がない。
ボタン数が少ないため、使い分けのためにレバー入れや斜め入れによる技が基本技として標準搭載されている。
立ちパンチはフラッシュコンボの始動技となっている。
キックはほかのゲームでいうところの強攻撃。
地上でスペシャルボタンを押すと「ガードクラッシュ」というガード不可の特殊攻撃が出せ、ヒットさせるとジェムを奪える。
こちらもニュートラル、しゃがみ、レバー前入れの3種類があり、それぞれリーチや奪えるジェムの色が異なる。
ガードクラッシュは立ちガード+スペシャルで返す事ができる。
ただしこちらはガードクラッシュ以外には通用せず、通常のガードとは併用できない。
ちなみにこのガードクラッシュは例外なくギャグ攻撃(コスプレしたり、どこからともなく道路標識やハンマーを取り出してぶっ叩いたりする)なので、初見プレイヤーの腹筋もクラッシュさせる可能性も。
スペシャルボタンは超必殺技「マイティコンボ」のコマンドにも使用されており、ほぼすべての技は波動型・昇龍型・ヨガフレイム型(もしくはその反転)+スペシャルだけで出せるため非常に簡単である。
なお、マイティコンボにはもう1つのコマンドとして原作風のコマンドも用意されている。
ガードクラッシュとの兼ね合いか、ガードしていれば必殺技であろうと体力が減らない(所謂ケズリが無い)。
本作の大きな特色として、「ジェム」が存在する。
赤、黄、青の3種類がそれぞれランダムで出現し、接触して入手する事で各色に対応した必殺技ゲージが蓄積され、溜まりきればレベルが上って必殺技が成長し、演出が徐々に派手になって性能がアップする。
最大レベルは3まで。
基本的には赤色が飛び道具(無いキャラは突進技や投げ技)、黄色が対空技、青色が突進技に対応しており、それぞれ別々に成長する。
レイレイやザンギエフなど例外もそれなりにあるので、あくまで『基本的には』の範囲。
これら3種類以外に成長しない必殺技を併せ持つキャラクターも居る。(春麗のスピニングバードキック等)
ジェムは相手にダメージを与えた時に出現する他、ガードクラッシュを当てると相手の持つジェムを奪えたり、試合開始時や時折出現する宝箱などで手に入る。
3色全てのゲージが上がるレインボージェムも存在する。
パンチ、キック、スペシャルの同時押しで「メガクラッシュ」という緊急脱出用の特殊攻撃も可能。
全身がオーラに包まれて相手を弾き飛ばせる。
攻撃を喰らっているときにも出せるが、全てのジェムとゲージを放出してしまう。
さらに、空中でやられた時に使うと「カウンタークラッシュ」という画面中を縦横無尽に飛び回る攻撃に変化する。
こちらは『ギャグマンガ日和』の似た技になぞらえて通称「飛鳥文化アタック」と呼ばれることもある。
本作最大の目玉「フラッシュコンボ」
立ちパンチを起点にパンチ、及びキックを続けて出す事で最大4連続で攻撃を出せる。
基本ルートの場合でも3段階目と4段階目の間にわずかに間があるため、4段全てが連続ヒットするルートは存在しない。
例外的にPS版の豪鬼のみPKPKのルートで4段全てが繋がる。
こう書くと基本ルートの存在意義が疑問に思えるかもしれないが、大半のキャラの基本ルートは地上対空攻撃となっており、投げや下段攻撃フィニッシュを回避しようとジャンプした相手に当たりやすいという側面があり、役割はちゃんと存在する。
本作でも地上攻撃は空中ガード不能というストリートファイターZEROシリーズの仕様が受け継がれているので、基本ルートと言えど読み合いに関しては立派な選択肢に入るのだ。
フラッシュコンボは先行入力の受付が非常に甘い。
ボタンを連打するだけでも4段目まで出てしまうほど。
ただし、コンボ中にレバーを後ろに入れることでそれまでの全ての先行入力を取り消せる。
これを利用すると任意の場所でコンボを止めることが容易にでき、特定の箇所でわざと止めてから再び1段目を出したりコマンド投げに移行したりなど戦略の幅を広げられる。
そしてこのフラッシュコンボを使用中はキャラクターがさまざまなコスプレを披露する。
女子高生やバニーガールのようなお約束のものから他のカプコンゲームのキャラ、果てはギリギリのパロディなど種類は豊富。
ただしリュウだけはダッドリー風の青いボクシンググローブや、鉄下駄をはめる等程度でほぼコスプレなし。
これについては「リュウのイメージに合わないため断念した」とされているが、当時のアンソロジーコミックで「貧乏で衣装が買えなかった」等ネタにされた。
投げて使用する攻撃アイテム「アイテム玉」。
使用すると無くなる。
最大3個までストック可能。
各キャラが最初から持っている他、対戦中に出現する事もある。
CPU戦ではキャラごとにストーリーが存在するが、デフォルメされた世界観らしく、基本的に終始コミカルなノリで進行する。
いぶきの場合は「アイスクリームが食べてみたいから都会に行ってみよう」だったり、モリガンの場合は「カプコン女性キャラの一番人気を証明するため春麗を倒しに行く」だったり、フェリシアの場合は「ミュージカルデビューの次に映画デビューを目論んでコネのありそうなケンをたずねる」だったりと、各人の戦う動機も本家と比べてやたらとコミカルでオチもギャグチックなノリでシメられる。
あの豪鬼ですら「住んでいる獄炎島がリゾート施設に開発される都合で新しい住処・修行場を探す」とコミカルな始まり方である。
リュウは「強い奴を紹介してもらうためにタバサに会いに行く」といういつも通りのノリに近いが、オチはしっかりとコミカルにシメてくれる。
コミカルで可愛らしい見た目のおかげでとっつきやすい。
各キャラともデフォルメデザインならではの誇張された動きでかわいらしく躍動感あるアクションを繰り広げる。
頭身の低いデフォルメキャラ故、リーチの長さや間合いなどは原作作品と比べて大きく変わってしまうが、アクションが大きく誇張されていることもあって、違和感や操作上の難を感じることは少ない。
体の一部が部分的に巨大化したりなどのカートゥーン的な誇張表現もコミカルなコスプレ演出のおかげで見た目的にも違和感がなく、日本人にとって馴染みにくいそれらの表現もすんなり受け入れられる。
基本は3ボタンで戦うこと。
フラッシュコンボも単純なため格闘ゲーム初心者でもわかりやすい。
それでいて格闘ゲームとしては独特ながらも十分な完成度であり格闘ゲームファンでも楽しめる。
本作独自の必殺技、超必殺技も多い。
春麗の「飛昇脚」や、さくらの「春火襲倒」、モリガンの「パラサイトロール」等、コスプレを絡めないオリジナル技も多々ある。
オリジナルのマイティコンボは春麗の「輪海嘯」やさくらの「春爛漫」等、やりたい放題なギャグ技も多い。
逆にリュウの「烈風迅雷掌」は今作では珍しくギャグ要素のないオリジナル超必殺技で、本編にあってもあまり違和感はない。
タバサに至ってはほぼ全てが今作のオリジナル技。
弾幕キャラ寄りだったウォーザードと違い、打撃技や突進技で接近戦を挑むデザインになっている。
カプコンの他の格闘ゲームタイトルで初採用された様々なシステムが総合的に上手く合致する形で本作に落とし込まれている。
投げの入力やダッシュ攻撃、フラッシュコンボ、削りの概念の削除は『スターグラディエイター』、ハイジャンプや必殺技のレベルアップ、アイテム玉、回復フードは『ウォーザード』、ダウン追い討ち、移動起き上がりは『ヴァンパイア』、ガードクラッシュは『ストリートファイターEX』、ガードクラッシュ返しは『ストリートファイターIII』をそれぞれ彷彿とさせ、お祭り的タイトルとしてシステムも集大成的なものを感じる出来。
強いと言われるキャラはレイレイとザンギエフ、逆に弱いと言われているキャラとしてダンといぶきがいるものの、(ダンはさておき)キャラ同士に大きな差があるわけではなく、白熱した対決を楽しめる。
ジェムシステムに関しても、このタイトルだからこそ上手くシステムとして落とし込めたのは確かである。
コスプレや、ステージ背景など小ネタが多い。
コミカルな世界観もあって見ているだけでも面白い。
各種ステージの背景には出典作品のキャラが多く登場しているにもかかわらず、ヴァンパイアシリーズにおけるブリス化や王家の裁きといった特殊状態のキャラも紛れ込んでいたり、キャラのやられモーションに魔界村の骨化やロックマンのティウンティンがあったり、食べ物アイテムはバトルサーキットやファイナルファイトといったベルトスクロールアクション群からグラフィック流用……等、カプコンゲーの様々なネタが詰め込まれていて元ネタの探しがいもあるだろう。
笑顔でスキーを楽しむベガ様が見られるのは今作だけである。
各キャラのエンディングも、本編未登場のカプコンキャラが多々登場。
ファンを楽しませてくれる。
キャラクターのリアクションやボイスが非常に豊富なのも特徴。
コスプレによる変化だけでなく、やられリアクションも各技専用のものが多くバリエーションが多い。
コスプレの衣装もキャラのイメージに合致した衣装が用意されている。
例えばケンならカウボーイやサッカー選手なアメリカ風、モリガンはナースやメイド等マニアックなものだったりと、頭身が落とされたキャラにしっくりくるチョイスがなされている。
本編では寡黙だった豪鬼が、今作では海パン一丁でクロールをキメたり、遠山の金さんや大工のおやっさん、ウォーザードのレオなど様々なコスプレを披露し喋りまくるという普段では考えられないギャップも。
ノリノリで「ぐるぐるぐる!!」だの勝利メッセージで「クロールも極めし者なり!」なんて言ってくれる豪鬼は今作だけ。
『スパズルIIX』ではすべての登場キャラクターが2頭身デフォルメに統合されたため『ヴァンパイア』シリーズ特融の『膨大なパターン数による滑らかな動き』が落ちているというファンからの批評の声があった。
見た目の可愛さと単純なシステムのおかげで初心者でもハードルが低く、それでいて格闘ゲームとしても十分遊べる内容。
まさに隠れた良作と言える。
参戦キャラの偏りに目を瞑れば近年でも改めて十二分に通じる作風とシステムであり、簡略化が進む今の時代の格闘ゲーム業界において、一度プレイしてみればいかに優れたシステムバランスをこの時代に構築していたかが分かるだろう。
●キャラクター
・リュウ
・ケン
・チュンリー
・ザンギエフ
・さくら
・いぶき
・モリガン
・レイレイ
・フェリシア
・タバサ
・ダン
・豪鬼
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