【稼働開始日】 1998年9月
【発売元】 カプコン
【開発元】 カプコン
【ジャンル】 格闘ゲーム
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概要 (説明は『Wikipedia』より)
カプコンが一時期模索していた初心者向け格ゲー路線。
その模索の1つがこの『超鋼戦紀キカイオー』と言えるだろう。
監修に『超時空要塞マクロス』の河森正治氏、メカデザインには河森氏に加え宮武一貴氏を起用した、 どこかで見たことがありすぎる ロボットたちがバトルを繰り広げるロボット格闘ゲームである。
そのあまりにもわかりやすい元ネタからのパロディっぷりと、とても「わかっている」演出でユーザーの目を引いた作品。
ボタンは「G(ガード)」「A(近接攻撃)」「B(中距離攻撃・飛び道具)」「J(ジャンプ)」の4ボタンで構成される。
アイテム攻撃も多種多彩で、戦闘マップ内の建造物を破壊することでアイテムが出てくる。
通常技の強化をするもの、ミサイル・火炎放射器などの追加武器、攻撃力やスピードを高めるパワーアップアイテムなどが存在する。
追加武器は赤・青・黄色の3種があり、それぞれがどういう武器になるかは各機体によって決まっている。
飛び道具が弱い機体が誘導兵器を持ったりするので、戦況が一変しうるアイテムである。
各ロボットには装甲値があり、100%の数値で表示されている。
敵の攻撃をガードするごとに削れていき、0%になると「アーマーブレイク」といって多大な隙を晒すことになる。
飛び道具に分類される攻撃(エネルギー系)では体力は削られるが装甲値は削られないことが多い。
それ以外の直接攻撃(物理系)はガードさせても削りダメージは無いが、代わりに装甲値が削られる。
アーマーブレイク後はほぼ全ての攻撃で削りダメージが入るようになる。
プレイヤーの勝利が確定するラウンドで、なおかつ敵の体力を70%ほど削った時点で「ファイナルアタック」が解禁される。
いわゆるロボット物のお約束「とどめの一撃」であり、ヒットすれば敵の残り体力に関わらず即死させることが出来る。
一度発動条件を満たせば、相手が体力回復しても自分側が負けてラウンドが変わっても、使用可能状態は継続する。
パロディの元ネタがわかりやすいゲームなので、その必殺技も勿論パロディ全開。
原作を知ってる人はニヤリとすること間違い無しであろう。
体力ゲージは、ヴァンパイアセイヴァーと同じ通しで使うタイプで、ラウンド制ではない。
このため押している側も最終の体力ゲージに持っていかれる展開が多くなり、ファイナルアタックの逆転性が発揮される展開も多くなる。
徹底したオマージュ路線。
かなり本気でパロディをやっている。
原作ファンがニヤニヤしてしまう演出を随所に用意しており、飽きさせない。
どこかで見たことありすぎるがパクリではない、スタッフの熱意と原作愛が見える辺りも良い。
簡単な操作とド派手な演出。
とにかく操作は簡単で、CPU戦も少しやり込めばクリアするのも容易。
いかに勝つかではなく、いかに「格好良く勝つか」を追求したくなってしまう。
どこからどう見たってお笑い路線のゲームなのだ。
このゲームを前にしてガチで戦おうとする方が逆に空気を読めてないのである。
一部の機体、技の調整が少々アンバランスで、ガチ対戦での研究が成熟していない。
というのも、このゲームではコマンド技が簡単で、かつキャラクターの通常技が基本的に少ない。
システムがシンプルすぎて展開が少なく、機動戦ができるほどに動けたりしないので、行動がパターン的なものになりやすい。
戦闘スタイルも「ひたすら逃げ撃ち」か「(ほぼ)ハメの固め」かしかなく、ワイワイ攻めていく分には楽しいが、極めようとすると底が浅い。
作成スタッフも気づいてはいたのか、落ちているアイテムを回収することによる一時的パワーアップはあるのだが、その時間がかなり短いのでわざわざ狙う程の価値は無い。
見た目のインパクトもあり、ガチ対戦のシーンがあまり沸かなかったのもある。
一応、概ね隠し機体(中ボス機)で遠近強力な攻撃力と固め技・性能の高い固有武器アイテムを持つ轟雷、3WAYや機雷を布石にガンポッドクラッシュをガードさせ確定で各種必殺技を叩き込めるラファーガが強キャラとされている。
カプコンのかなり本気のオマージュ、ネタ路線に特化したゲームである。
気になる人は一度遊んでみて欲しい。
ただし、2021年現在ではDCとACでしか遊ぶことが出来ず、年々プレイ条件は厳しくなる一方である。
このゲームに限らないが、DCのローンチタイトルや、本作のようにDCにしか移植されなかったタイトルのアーカイブス化を求める声は多い。
これほどのネタゲーム、DCと基板持ちのACユーザーだけで楽しむというのはあまりにも勿体無いというものだ。
結局アーケード版は、ガチ対戦ツールとしては使えずCPU戦は遊ばせてくれないため、殆どの店舗で早々に片隅へ追いやられた末に撤去された。
コンセプトと難易度の融和を図らなかったのが悔やまれる。
●キャラクター
・鋼鉄巨神キカイオー(声:遠近孝一)
本作のメインを勤めるスーパーロボットで、それはもう露骨なまでに 『マジンガーZ』 のパロディである。
・特務機兵ディクセン(声:中原茂 / 鷹森淑乃)
こちらは露骨に 『ガンダム』を始めとしたいわゆる「リアルロボット系」 を参考にしている。
・Strategic Variable Fighter ラファーガ(声:子安武人)
監修に河森正治氏がいるのをいいことに、ここまでやるといっそすがすがしいレベルで 『マクロス』のバルキリー である。
・重装甲陸戦兵器ワイズダック(声:郷里大輔、子安武人、遠近孝一、池田秀一、中原茂)
『マクロス』の移動砲台「デストロイド・モンスター」をモチーフにした、実弾兵器満載の重量機。
・機鋼天使アーマードエンジェル ディアナ 17(声:根谷美智子)
元ネタが散逸していてわかりづらいが、外見は1980年台の小説やOVAで発表された『ARIEL』、操縦方法は『ジャンボーグA』や『Gガンダム』等でも使われた「マスタースレーブ方式」、武装は『Gガンダム』のガンダムシュピーゲルやノーベルガンダム、シナリオは『キューティーハニー』がモチーフという説が有力。
・夢幻合体 ツインザムV(声:松本梨香、飯塚雅弓)
2機の戦闘機が合体して2形態のロボットになる。
こちらもモチーフは様々で、主に『ゲッターロボ』であろう。
・戦え! パルシオン(声:子安武人 / 長沢美樹)
モチーフは『ウルトラマン』が中心。
宇宙空手なる技はウルトラマンレオから。
・魔法の国のポリンちゃん(声:こおろぎさとみ)
ネタ担当。
スーパーロボットと魔法少女の悪夢の合体。
モチーフはこれといった決定打は無いが、ロボットのボロンは『マジンガーZ』のボスボロットだと思われる。
・魔霊将軍 轟雷(声:池田秀一)
真紅のライバルロボットで、モチーフは『機動戦士ガンダム』のシャア専用機体(特にゲルググ)と『武者ガンダム』。
・異次元生命体 クヴァール(声:鷹森淑乃)
タコやクラゲのような外見をした謎の異次元生物。
パイロットから考えるに元ネタは『エヴァンゲリオン』の「使徒」で、機体ロゴのフォントもエヴァのそれを真似ている。
または『ウルトラマンレオ』に登場した円盤生物シルバーブルーメ。
・巨人宮殿 ガムダ(声:中尾隆聖)
滅亡した古代王国の国王や民衆の残留思念のエネルギーで動く、石造りの宮殿の遺跡。
・魔神大帝 ゴルディバス(声:大塚周夫)
高次元からやってきた「悪意」が具現化した大いなる悪の存在。
実質、様々なシナリオでラスボスを務める。
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