【稼働開始日】 1998年12月
【発売元】 セガ
【開発元】 AM3研
【ジャンル】 シューティングゲーム
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概要 (説明は『Wikipedia』より)
3Dガンシューティングゲーム。
2年前に稼動した同社の『ガンブレードN.Y.』の続編。
ストーリーの繋がりこそないがゲームの基本的な部分はほぼそのまま踏襲している。
本作では2025年のアメリカ西海岸を舞台に、アンドロイド兵を引き連れて襲撃を開始したテロ組織「R.O.M」と合衆国の最新飛行遊撃部隊「S.I.F.A.T」との戦いが描かれる。
使用基板はMODEL3 Step2.1を採用し、グラフィック面等で前作から格段に進化を遂げた。
前作同様に筐体に固定された巨大なマシンガン型のガントローラーを使い、画面上の敵を撃って倒していくのが目的。
敵の攻撃によりライフを全て失うとゲームオーバー。
「LOS ANGELES」「ALCATRAZ」「LAS VEGAS」「YOSEMITE」の4つのステージを好きな順番で攻略し、全てクリアすると最終ステージの「VALLEY OF FIRE」へ進行する。
後に選ぶ程、内部ランクが上がり難易度が上昇するため、難しいステージをランクが低い内に攻略するといった戦略性が生まれた。
敵からの攻撃は一部を除きこちらのショットで相殺可能。
攻撃前にはその敵へ攻撃を知らせるサイトがつく。
敵からのミサイルの弾頭に新たに色がつけられるようになった。
色は赤、青、緑の3種類で「青>緑>赤」の順で弾速等といった危険度が上昇する。
スコア稼ぎ用のシステムとして新しく「コンボ」が追加された。
撃ち込み判定がある物体を撃つと照準の周りにコンボゲージが表示される。
ゲージは時間経過で減少していくが、全てなくなる前に再び撃ち込み判定がある物体を撃つ事で全回復する。
コンボが繋がっている状態で敵を倒すと照準右下のコンボ数が上昇し、通常よりも多くのスコアを得る事が出来る。
コンボゲージが0になる・「民間人」への誤射・または敵の攻撃でダメージを受けることによりコンボが途切れ、その時点で繋げたコンボ数により評価が表示される。
なお、ランキングの記録対象は本作ではスコアのみとなり、一人プレイ、二人同時プレイ、各ステージ別に集計されるようになった。
各ステージには遅延プレイ防止対策として制限時間が設けられている。
ステージ攻略中に時間切れになると作戦失敗と表示され、強制的に次のステージへ進む。
前半4ステージではクリアボーナスが得られなくなる以外のペナルティーはないが、「VALLEY OF FIRE」で時間切れになるとエンディングへ進むことなくゲームオーバーとなってしまう。
前作では「撃ってはいけないキャラ」はいなかったが、本作ではステージ内に逃げ遅れた市民や警官、作戦での救出や確保対象等といった「民間人」が紛れている事がある。
「民間人」をこちらのショットで誤射してしまうと1回につき-5000点の減点ペナルティーを受け、コンボが繋がっている場合はその時点で途切れてしまう。
誤射による減点でスコアが0点を下回った場合、マイナススコアになり、スコア表示が 赤色に 変化する。
筐体は前作と同じく、29インチCRTモニターのSD筐体と、大型50インチプロジェクターのDX筐体の2種類。
SD筐体は前作のものを流用しているが、DX筐体は一新。
筐体デザインが新規のものになった他、新たに振動機構内蔵のお立ち台「ベースシェイカー」が増設された。
「MODEL3 Step 2.1」による格段に進化したグラフィック。
前作から一目で分かる進化点。当時のセガの最新基板だった「MODEL3 Step 2.1」の性能をフルに活用したグラフィックは現在の視点から見ても華麗の一言。
全体的に角ばったものが多かったキャラクターのモデリングは丸みを多用した自然なものになり、敵撃破後の爆発やショット着弾時の火花といった演出はより派手に強化された。
舞台が現代から近未来になった関係で、実在のニューヨークを忠実に再現した前作とは異なり、あくまでモチーフの形になったものの、各ステージの元となった場所の雰囲気は高いレベルで再現されている。
特に実在のアルカトラズ刑務所が舞台となる「ALCATRAZ」ステージでの同施設の再現度は極めて高い。
フレームレートも60fpsと滑らかに動作。
二人同時プレイでは多少の処理落ちが発生する事もあるが、テンポを損なう程のものではない。
リロードやサブウェポンの概念はなく、とにかくトリガーを引いて撃ちまくればOKというシンプルさ。
前作経験者はもちろんのこと、そうでない人でも問題なくプレイする事が出来る。
前作と同じく敵は主にアンドロイドであり、倒すと派手な爆発を起こしながら爆散する。
また、ステージ上には破壊可能オブジェクトが配置されており、爽快感の高さに一役買っている。
ドラム缶等の一部の破壊可能オブジェクトは破壊時の爆風で敵を巻き込んで倒すことができ、これを利用して敵を一掃するといった使い方も可能。
作曲は前作から引き続き小山健太郎氏が担当。
近未来が舞台ということもあって曲調がテクノ寄りにはなったものの、前作同様に爽やかさと熱さを両立した曲が多く、評価は高い。
ネームエントリーのBGMが前作のもののアレンジとなっている他、本作のサウンドトラックでは未使用曲として前作のエンディングBGMのアレンジも収録されている。
BGMの雰囲気はやはり同じく氏が担当した『電脳戦機バーチャロンシリーズ』を彷彿とさせるものが多い。
前作とは異なり後にシリーズへ流用された曲こそないものの、シリーズを知った上で聴くとニヤリとなること必至。
自機の視点はこちらの照準移動で若干の制御は可能だが、基本的には自動で行われる。
前作同様に「近くの敵を追いかけるように動く」「敵の目の前、もしくは敵が集まっている所に近寄る」ように動くため、プレイ画面の迫力と臨場感の高さはガンシューティングの中でも屈指の高さを誇る。
なお、前作で見られた「敵が建物の中にめり込もうがお構いなしに追跡する」ヤケクソ気味な挙動は本作ではほぼ行わなくなった。
敵には人工知能を搭載。
前作よりは多少マイルドになったものの、こちらの行動に合わせて敵も動きを変えてくるため、繰り返しプレイをしても新鮮な気分を味わいながらプレイできる。
自機側が使用する乗り物が攻撃ヘリからホバーバイクに変わったことで高速で動きながらの戦闘が増加し、スピード感が上昇。
同時に前作では地上攻撃がメインだったが、本作では空中を飛行する敵が多くなったことで、空中戦が大幅に増加している。
戦闘のシチュエーションも「お互い乗り物で移動しながらの高速機動戦」「多数の逃げ遅れた市民が居る中での戦闘」「列車を追跡して地下基地へ突入」等と実に多彩。
先の展開を見たいという意欲を湧かせてくれる。
一方で前作で存在した、敵の攻撃で建造物等が破壊される演出(「ビルに大穴が空く」「敵の攻撃でパトカーが吹っ飛ばされる」等)はほぼなくなった。
前作は全8ステージ、ゲーム開始時に3つのコースから選択できたのに対して本作はコース選択なしの全5ステージであり、単純なステージ数で言えば前作よりもボリュームは若干少なくなった。
『ガンブレードN.Y.』のゲームシステム等を踏襲した作品というだけあって爽快感と迫力面は折り紙つき。
一度巨大なガンコントローラーを握ってトリガーを引けば、掃射と破壊のカタルシスを存分に味わうことが出来る。
演出面での完成度の高さと細かい事を抜きにして撃ちまくってもOKなシンプルさから前作同様に本作を好むファンが多く、長期に渡りインカムを稼いだ他、稼動から20年が経過した現在でも設置されている所が見られる。
一方で、前作で指摘されていたゲームバランスの悪さは、改善しようとしてる部分は見られるものの残念ながら根本的な解決には至らなかった。
「コンボ」システムや「民間人」等の新要素もランダム性が強い本作のゲームデザインとの相性が悪く、受け入れられたとはとても言いがたい。
前作の時点でゲームデザインの事で開発者が「かなり無謀な事をしてしまった」とインタビューで語っており、調整しようにも限界があったものと思われる。
結局『ガンブレードN.Y.』そして本作のゲームデザインを採用した作品はこれを最後に登場しなくなる。
アイデアそのものは悪くなかっただけに惜しい作品と言えるだろう。
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