【発売日】 1995年12月15日
【発売元】 コナミ
【開発元】 コナミ
【ジャンル】 ロールプレイングゲーム
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概要 (説明は『Wikipedia』より)
コナミを代表するRPGシリーズの一作目。
明代の中国で書かれた伝奇歴史小説の大作「中国四大奇書」の一つである「水滸伝」を西洋ファンタジーRPGの世界観に取り入れており、原作と同様に108人の仲間を集め、戦争を戦い抜いていくという戦記物的世界観と戦闘システムが大きな特徴となっている。
システムは目玉となる本拠地システムと戦争パートを除いて目新しさはなく、凡庸なところもあるのは否めないが、システムとシナリオの優れた質により名作と評価され、10年以上にわたってシリーズ化されていった。
本拠地システムと108星がなんといっても幻想水滸伝といえばこれに尽きる。
元ネタである古典『水滸伝』になぞらえた108人の仲間を集めて本拠地に呼び、施設や軍勢を強化していくというもの。
期待を感じさせてくれる冒頭だが、序盤はゲームとしては凡作と評するほかない。
しかし中盤に入って主人公が本拠地を手に入れた後こそがこの作品(というより、シリーズ全般に言えるが)の醍醐味である。
各地の町やダンジョンにいるNPCに語りかけ、話を聞き自らの軍勢にスカウトする。
RPGの仲間の役割といえば主人公とともに戦うことである。
だが、この作品は『戦記』である。
目の前で襲い掛かってくる敵は勿論赤月帝国という大国と戦うのだ。
そのために必要なのは一騎当千の豪傑が108人ではなく、作戦を考える軍師、戦いに身を投じる武人、知識を集める学者、資金やアイテムを準備する商人などは勿論のこと、兵器を作る発明家、武器を作る鍛冶屋など大勢の人が持ち前の技術を駆使して一丸となることなのだ。
拠点は最初はぼろぼろの廃城だが、仲間を集めれば集めるほどどんどん改築されていき、最終的には多くの施設を備えた立派な城砦になる。
そのごった煮感満載の仲間たちのおかげで、108人という膨大な数の個性を見事に表現しきっている。
全員が戦闘メンバーというわけではないため役目が重なりいるだけ扱いになるということも最小限で済む。
原点となった「水滸伝」の108星の好漢を知っていると、意外に彼らの個性に当てはまっているキャラが多いことも特徴。
戦争パートは簡単にいえば敵軍とのじゃんけん勝負の駆け引きである。
ターンごとにじゃんけんをし、勝った方の被害は少なく、負けたほうの被害が大きいという感じである。
敵の兵力をゼロにすれば勝ち。
攻撃手段は「突撃>弓矢」「弓矢>魔法」「魔法>突撃」という三すくみになっており、敵の行動を読んで行動を実行する必要がある。
ただ、突撃とか弓矢と一口にいっても、それを担当するチームというものが存在し、チームを選んでその行動を行う必要がある。
チームにはそれぞれ構成するキャラが固定で最大3人決まっており、人数が多く揃っているチームほど攻撃力が高くなるため自軍に有利に働く。
チームの駆け引きとは別に、自軍の耐久力となる兵力も、108星を集めることで高くなる。
攻撃手段として活用されなかった味方も、ちゃんと戦力には貢献しているということ。
通常時に戦闘キャラとして連れ歩くと弱いが、戦争パートでは一転して優秀な戦力となる、いわば指揮官タイプのキャラクターもいる。
また攻撃専門のチームだけでなく、商人は敵を買収して寝返らせられるし、忍者は敵の行動を読むことができる。
軍師は味方の攻撃力を上げられる。と、使い方次第で切り札と化す。
単純ながらキャラの役割がしっかりとできており、単純ゆえにシミュレーション特有のルールの煩雑さもない。
逆にいえば本格的でないといえるし「ただのじゃんけんじゃないか」という批判もあるが、本作はシミュレーションではなくあくまでRPGである。
戦争では駆け引きを間違うと108星の仲間が戦死して永久離脱しまうことがあるため総大将として軽々しい判断はできない。
戦争パートで死亡した兵士は天使になり、昇天していく。
このように重いだけでなく救いのある展開、しっかりとしたシナリオ構成がこのゲームを鬱ゲーではなく名作評価に押し上げており、その要素は次回作にも受け継がれている。
その他、戦闘時の一斉攻撃、低めのエンカウント率とよく上がるレベル、レベル差によって確実に逃げられる等のサクサク進むゲーム性、美しい戦闘エフェクト、当時としては珍しい一つひとつの街やダンジョンによって音楽が違うこと等が評価されている。
シリーズ初代作ということもあってか、ハッキリ言ってゲームとしては洗練されていない部分が非常に多い。
キャラの個性を最大限発揮しようと努力しているシステムではあるがこの数では流石に空気キャラが大量に出る。
仲間になって以降はロクな台詞もなく、戦力としても大して強くない、あるいは施設の面で役立つわけでもない、そんなキャラばかり。
後の作品と比べて明らかな水増しキャラや、グラフィックの使いまわしが目立つ。
パーティーに参加していない仲間のアイテムを倉庫に入れようとすると装備ごと剥がしてしまう。
仲間の入れ替わりが激しいシステムなので装備を使いまわせるように工夫されたものと思われるが、目的のアイテムだけを管理しようとすると手間がかかりがち。
ストーリー上、戦闘メンバーに数人が強制加入することが多く、自由にパーティーを組める機会が少なくなっている。
おかげでキャラの個性の一部でもある「連携攻撃」を活用しにくい問題も発生している。
本拠地システム以外はとりとめて斬新さはなく、ゲームとしてはその本拠地システムとシナリオくらいしか評価点がないと言っても過言ではない。
が、特にそのシナリオが評価され、この作品はその後長く続くシリーズとなっていく。
しかし、一方で数々の問題点から流石に今の目で見ると厳しい。
何度も移植を繰り返しているのに問題点がほとんど据え置きで改善されていないため、システムやテキストをしっかりと改善したリメイク版が望まれている作品でもある。
●ストーリー
かつて栄華をきわめていた赤月帝国はいまや役人の腐敗や軍部の圧政によって陰りを見せていた。
名君として知られていた皇帝バルバロッサも今では宮廷魔術師のウィンディにたぶらかされてすっかり豹変し、暴君となっていた。
そんな時代において、赤月帝国五将軍テオの息子である主人公は近衛兵として親友のテッドや世話役のグレミオとともに任務に就く。
しかしいくつかの任務をこなすうちに帝国の腐った実態を目にすることになる。
そんな中、テッドが瀕死の姿になって帰ってきた。彼はウィンディに命を狙われていたのだ。
その理由は彼が持つ27の真の紋章のひとつ『ソウルイーター』であった。
27の真の紋章とはこの世界において持つものに絶大な力と代償を与える印。
悪用されれば取り返しのつかないことになる。
主人公はテッドの願いで彼の持つソウルイーターを受け継ぎ、逃げることにした。
そこから彼の帝国との戦いと、悲しみの運命は始まった。
●キャラクター
・主人公(声優 : 鈴村健一)
・グレミオ(声優 : 子安武人)
・マッシュ・シルバーバーグ(声優 : 布施雅英)
・ウィンディ(声優 : 住友優子)
・オデッサ・シルバーバーグ(声優 : 花村怜美)
・テオ・マクドール(声優 : 山川敦也)
・バルバロッサ・ルーグナー(声優 : 銀河万丈)
・カスミ(声優 : 伊藤かな恵)
・キルキス・シャナ・クエス・ラビアンカーナ(声優 : 水島大宙)
・クレオ(声優 : 竹間千ノ美)
・ビクトール(声優 : 小西克幸)
・フリック(声優 : 中村悠一)
・パーン(声優 : 日野聡)
・ミルイヒ・オッペンハイマー(声優 : 四反田マイケル)
・ルック(声優 : 福山潤)
・テッド(声優 : 石田彰)
・レックナート(声優 : 大原さやか)
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