【発売日】 1996年12月6日
【発売元】 ソニー・コンピュータエンタテインメント
【開発元】 オーパス・スタジオ
【ジャンル】 その他
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概要 (説明は『Wikipedia』より)
ソニー・コンピュータエンタテインメントより1996年12月6日に発売されたPlayStation用のゲーム。
本作には「クリア」や「スコア」などと言った概念は存在しない。
通常「ゲーム」を構成する要素のほとんどは削られている。
「今までのゲームが知らぬ間にセオリーとしてきたあらゆる要素が何もない」と説明書にも明記されている。
プレイヤーはナビゲーターとなるイルカを操作し遊ぶことになる。
ゲームを始めるといきなり、「SILENT SPACE」という海中の空間に放り出される。
ここには幾何学的なモニュメントが多数存在し、イルカを操作してそれに触れることによって以下の「CRUISE STAGE」「GROOVE EDITOR」に侵入できる。
「SILENT SPACE」には円状に12個のオブジェクトが配置されており、光っているオブジェクトに触れるとこの「CRUISE STAGE」に移動する。
「CRUISE STAGE」で泳いだ後、「SILENT SPACE」に戻ると「音」が手に入る。
これを使って音楽を作るのが「GROOVE EDITOR」の目的である。
この「GROOVE EDITOR」で作成した音楽は、対応した「CRUISE STAGE」で再生される。
自分が作ったミックスに浸るもよし、感じるままにアドリブプレイを楽しむもよし。
SELECTボタンによるA/Bサイド切り替えも「CRUISE STAGE」に反映される。
どこからどう見てもコレはゲームではない。
ゲームの体裁を成したシンセサイザー、もしくはシーケンサーと思うべきだろう。
その意味では実用ソフトなのだが…。
用意された音はアンビエントハウス・テクノ系で統一されており、12ステージ集めきった際のサウンドパターンは合計601と莫大な量に及ぶ。
これらを組み合わせ、自分の思うがままに音楽を奏でられる。
そうするうちに、デフォルトの状態だった音楽は、いつしかプレイヤーが奏でる世界観に書き換えられていく。
明確な目的は提示されず、どのように遊ぶかはプレイヤーに任されるため、音楽作りに興味がない場合はモチベーションを保ちづらい。
まだ「作曲」という概念が一般的ではなかった時代に突如として放たれたこのゲームは、端的に言えばPS用ゲームソフトの体を成して発売された作曲ソフトと言うべきだろう。
イルカとともに質の高い映像を鑑賞しながら自分で作った音楽に浸る、アドリブプレイに興じて独特のグルーヴを生み出す、はたまた「COLOR CYCLE」でBABY UNIVERSEよろしくトリップしてみる…など、本作をどうプレイするかはプレイヤー次第。
作曲ツールとして見てもとっつきやすい部類に入るので、作曲に興味がある人や、日々の生活に疲れた人、イルカを見て癒されたい人などに、是非手に取っていただきたい一本である。
ただ唯一断言できるのは、これはPS用ゲームだがゲームではない。
あえて挙げるなら、LSDから毒を抜いた感じ、と言えば近いかもしれない。
ストーリーや歯ごたえのあるゲームを求める人には誇張抜きでおすすめすることは出来ないだろう。
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