【名前】 ゾラ・マグダラオス
【種族】 古龍種
【別名】 熔山龍
【弱点属性】 火(×)、水(◎)、雷(△)、氷(〇)、龍(◎)
【破壊できる部位】 頭、胴、排熱機関
【出現エリア】 地脈回廊
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概要 (説明は『Wikipedia』より)
規格外の巨体を誇り、大地にそびえる火山を思わせる外殻を持つ超大型の古龍種。
その特筆すべき外観と性質から《熔山龍》の別名を持つ。
太く強靭な四肢と長い尻尾を有し、所々に高熱を帯びた艶めく鱗が見られる。
全身の大部分を岩塊を想わせる圧倒的な強度を誇る漆黒の外殻に覆われ、何台ものバリスタや大砲による一斉射撃を以てしても、多少怯む程度にしか反応を示さず、通用の武器に至ってはごく一部の部位を除き全く通用しない。
背部に翼状の部位は確認できず、飛行する事は不可能だが、強靭な四肢と尻尾により、四足では勿論、後脚のみで立ち上がっての二足歩行も可能。
なんとその巨体から直接歩いて外海へ進出、そのまま大陸間を横断する事さえも出来てしまう。
ある程度の定期的な呼吸が確保できれば海底でも問題なく移動でき、実際に突然海中からゾラ・マグダラオスが姿を現したという目撃報告もある。
その圧倒的な巨体も然る事ながら、首から尻尾にかけて背負うように付随する「外殻」が特に目を引く。
この外殻は溶岩が冷え固まったような外見であり、本体とは質感が大きく異なる。
さらに、”マグマ”と称される赤熱した流体が外殻の至る所から流れ出ている。
外殻内部には膨大な熱エネルギーが蓄積されており、排熱のための突起上の器官も存在する。
外部に露出している排熱器官は少ないが、体勢を変えても必ず1カ所は外部に露出し、岩のような強度を誇る他の部位と比べれば武器による攻撃でも有効打を与えられる。
外観上で特に目立つのは頭部の鼻先に存在する排熱器官である。
また、四足状態時に外殻で最も高い場所にも排熱器官があり、この場所は”火口”と称される。
これらの排熱器官からは時折”マグマ”が噴出するほか、激しくエネルギーを放出する場合がある。
マグマは滅尽龍ネルギガンテを怯ませるほどの熱量を誇っており、生命活動の一環として放出されるだけで周囲に天災かそれ以上の被害をもたらす。
堅牢極まる外郭を備え、危険なマグマを際限なく放出し続ける熔山龍にダメージを与えるのは強大な大型古龍であっても不可能に近く、正に「生ける火山」と呼ぶに相応しい圧倒的な存在である。
ゾラ・マグダラオスは熱エネルギーを自発的に攻撃に転用することも可能としており、障害物に対して口からマグマを溶岩状にして放つことで溶解させるほか、集約した熱エネルギーを砲撃の如く開放し、猛烈な爆発とともに一帯を火の海にしてしまうこともある。
近年10年に一度の非常に短い周期で観測されるようになった「古龍渡り」。
「古龍達が遥か彼方の新大陸を目指して海を渡る」というこの現象は、ギルドや新大陸古龍調査団によって積極的に研究が続けられていたが、本格的な調査が開始されて40年以上経過しても、なかなか謎の解明には至らなかった。
しかし、近年出現したゾラ・マグダラオスの一個体が「古龍渡り」を敢行している事が確認され、これを機にギルドは新大陸古龍調査団の第5期団を結成、「古龍渡り」の真相をいよいよ解明すべく、新大陸へ向けて進行するゾラ・マグダラオスの大規模な追跡調査を開始した。
ちなみに以前からゾラ・マグダラオスの存在はギルドや一部のハンターにも認知されており、その姿や特徴を記した文献も確認されていた。
しかし、今回調査対象となった個体はどの文献に記されているゾラ・マグダラオスよりも遥かに巨大であり、巨大な船数隻をそのまま背負えてしまいそうなほどである(実際に航行中の船が海中から現れた本個体の背中に乗り上げてしまう事故が発生した)。
しかも本個体も当然のように二足歩行を行える為、いざ立ち上がれば誇張抜きで山のような体高となる。
なお、ギルド公式の観測記録によると、その全長は25764.59cmとされ、史上で確認された「巨大古龍」の中でも最大級と言える巨躯を誇る個体であった。
その後の調査で本個体は間もなく天寿を全うし切る、極めて老熟した個体であった事が判明。
その圧倒的な巨体も、悠久の時を経て成長していった結果であると推測されている。
そして本個体が今回「古龍渡り」を敢行したのも、ゾラ・マグダラオス自身が自分の寿命を悟り、死地へと向かう為であり、その死地こそが新大陸に存在する「瘴気の谷」であると結論付けられた。
また、新大陸の生態系が非常に豊潤である理由も、「大地に残された古龍の血肉や生体エネルギーを太古の昔から受け続けた結果」という説が立てられ、瘴気の谷で命を終えたゾラ・マグダラオスもまた、体内に溜め込んだエネルギーを死と共に放出し、過去に渡りを終え死んでいった古龍らに続き新大陸の巨大な生態系を循環させる源となるという予想が立てられた。
この説は古代竜人の証言と合致する部分が多く、信憑性は非常に高いものと思われ、長い間謎のベールに包まれていた「古龍渡り」の真相に一つの決着が付けられたと言える。
しかし、「古龍渡り」の調査もついに佳境に入ろうというタイミングで、本個体は誰も予想だにしていなかったアクシデントを引き起こした。
死地であるはずの瘴気の谷に痕跡を残して立ち去り、そのまま行方不明となってしまったのである。
懸命な調査の末、調査団は新大陸に古くから住む古代竜人とコンタクトを取る事に成功、その一人から得た情報により、本個体は何故か「地脈回廊」の奥部へ向けて進行を続けている事、そしてそれはあろう事か、新大陸全土を「終焉」へ導く事態に繋がろうとしている事を知る。
古代竜人によると、ゾラ・マグダラオスが命果てる場所を違えれば、生態系に還元されるはずのエネルギーが暴走し、逆に生態系を脅かす要因にもなり得るという。
何らかの要因によって(古代竜人曰く「命の光に魅かれ迷子になった」)瘴気の谷から抜け出した本個体が仮に新大陸中の地脈に直結している地脈回廊の奥地で命を終えた場合、解放された「炎の生命力」は地脈を通じて新大陸全土へと駆け巡り、空をも焦がす炎となって各地の地脈から噴出、大地の全てを焼き尽くすという。
そして本個体の寿命から考えて、一刻の猶予も無い段階までその危機は迫って来ていたのだった。
本個体の死地を外れた終生が災厄のトリガーとなる以上、そのまま放置しておいても、無理を通して討伐に持ち込もうとも齎される結果が「終焉」である事は変わらない。
一時は最早万事休すかと思われたが、地脈回廊に隣接する海に本個体を誘導すれば、エネルギーは海中に放出され、最悪の事態は免れる事ができると判断。
調査団は総力を結集して地脈回廊内にて本個体を迎撃し、海へと誘導する一大作戦を決行した。
動ける人員、使える兵装の全て、更には環境や地形までも利用しての激戦の末に作戦は成功、本個体は地脈回廊から離れ、ついに海の中でその命を終える。
危惧されていたエネルギーの暴走も最低限に抑え込まれ、大きな被害は免れた。
そして同時に新大陸古龍調査団の任務は、この作戦の成功を以て大きな区切りを迎える事となった。
なお、本個体の放出したエネルギーとその遺体は、長い年月を経て新たな生態系を作り出し、命の苗床として機能すると想定されている。
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