【稼働開始日】 1996年5月31日
【発売元】 カプコン
【開発元】 カプコン
【ジャンル】 落ち物パズルゲーム
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概要 (説明は『Wikipedia』より)
カプコンの対戦格闘ゲームのキャラを使用した落ち物パズルゲーム作品。
主に『ストリートファイター』シリーズと『ヴァンパイア』シリーズのキャラが2.5頭身にデフォルメされた姿で登場。
「同じ色のブロックを積み重ねて大きな四角形に固めてから、破壊用のブロックで消す」という分かり易いシステムを採用。
システムの原型はカプコンが1994年に発売したパズルゲーム『ぷにっきぃず』だが、ルールはかなり変更されている。
タイトルは『スーパーストリートファイターIIX』のパロディだが、出典は『ストリートファイターZERO』ベースであり『スパIIX』要素はあまり無い。
幅6マスのフィールドに、赤・緑・青・黄の計4色のブロック(本作ではジェムという)が2個1組で落ちてくる。
落下口である右から3列目が積み上がって塞がれるとゲームオーバー(『ぷよぷよ』とは左右逆になっている)。
「降ってきたカウンタージェムを利用して、いかに大きなパワージェムを作り反撃するか」が本作の肝となっている。
よって(おじゃまぷよが本当に邪魔なだけの)『ぷよぷよ』よりも、コナミの『対戦ぱずるだま』シリーズ寄りのゲーム性となっている。
本作はその『ぱずるだま』で例えるなら、降ってきた小玉が後で一斉に大玉に変化するようなもので、中途半端な攻撃は相手に塩を送ることになる。
後に発売された『ぷよぷよ! Puyopuyo 15th anniversary』の「こおりづけ」ルールがこのカウンタージェムに近い。
連鎖を組むのが苦手な人でも取っ付き易い。
本作の攻撃力は、連鎖数よりも固めた四角形の大きさに強く依存するため、相手の攻撃パターンを覚えて利用できれば、初心者でも意外に経験者相手に勝てたりする。
大きなジェムは視覚的に分かり易く、相手がどの程度の攻撃力を溜め込んでいるかが把握し易い。
ガラスが割れるようなガシャンガシャンという派手な音でパワージェムが消えていく様は、なかなか爽快。
瀕死からの大逆転が起こりうるゲーム性。
カウンタージェムは後にノーマルジェムに変化するというルールにより、瀕死級の攻撃を受けても「分厚いカウンタージェム層の下で遊んでいたクラッシュジェムにより起爆して大逆転」といった展開が発生する。
これを狙って、カウンタージェムが降ってくると(同じ色の)パワージェムとクラッシュジェムが繋がるように配置しておけば、「中途半端に攻撃すると反撃が確定する」という対戦相手への牽制になり、読み合いに深みを増す。
この「時間経過」で勝手に起爆するというのは『ぷよぷよ』や『ぱずるだま』では起こらない本作特有のルールである。
だからこそ、一度で即死させる攻撃力が重要となる。
非常にマイナーな存在だったゲームが日の目を見た事。
システムの元となった『ぷにっきぃず』は地味な演出や出回りが悪くCPシステム末期の1994年にひっそりと稼働した事もあってか「知る人ぞ知る」ゲームであったが、同社の人気コンテンツのキャラクターを用いる事によって、ゲーマーの注目を集め、超マイナーなゲームから脱却する事に成功したとも言える。
ただし、『ぷにっきぃず』は「起爆用のブロックを2個隣接させるとそれに隣接した同じ色のブロックが全て消滅」というルールであり、本作とはやや異なる内容となっている。
実際にはむしろセガの『ばくばくアニマル 世界飼育係選手権』の方がルール的には近いかもしれない(こちらは「動物ブロックを1個隣接させるとそれに隣接した同じ色のエサブロックが全て消滅」というルール。ただし同じ動物ブロック同士を隣接させても消えないという相違点はある)。
その結果、「カプコンの落ち物パズルゲームといったらスパズルIIX」というイメージも確立したらしく、後に本作のキャラを別作品のキャラクターに差し替えた作品も登場する事に。
同社の対戦格闘のキャラクターによる共演。
世界観やキャラを含めてコミカルにデフォルメ化されているとは言え、当時大人気だったストリートファイターシリーズとヴァンパイアシリーズのキャラが一つのルールの元で共演し、正に「夢のクロスオーバー」が実現した。
また、登場キャラクターもリュウや春麗、モリガンにフェリシアといったお馴染みのキャラクター達に加えて、隠しキャラクターとして『サイバーボッツ』から「デビロット姫」がサプライズ的な隠し乱入キャラクターとしてまさかの参戦。
デビロットは原作ではパイロットだったが、今作ではお付きの地獄大師とDr.シュタインを従えなんと生身で参戦している。
ただし、攻撃自体は原作での乗機だったスーパー8がどこからともなく出現し技を繰り出す。
中でもモリガンは、なんとダンと同等のコメディリリーフ担当になっている。
劇中のお遊びデモや連鎖アクションにて、春麗のコスプレで「ゴメンネ」チョップしたり、さくらのコスプレでセーラー服に着替えたり、ダンと2人揃って「余裕ーっす!」とキメる彼女の姿に唖然としたプレイヤーは少なくない。
そんな中にあってドノヴァンは徹頭徹尾原作同様のシリアスキャラを貫いており、逆に周りから浮いた雰囲気となっている。
BGMは新曲が少なく、出典の当時の最新作である『ZERO2』や『ハンター』の物のアレンジが大半を占めているが、どれもキャラ同様にコミカルな音が使われている関係で評価が高い。
背景も各作品のパロディであり、元々の背景をベースにゲストキャラ達がちりばめられている。
本作はパズルでは珍しく、格闘ゲーム風に「ラウンド制」となっており、CPU戦においてもデフォルトでは2本先取の形式となっている(設定で変更可能)。
そのため「ROUND 1 FIGHT!」といった演出や勝利マーク等も取り入れられている。
試合中は中央にキャラクターたちが表示され、連鎖や攻撃に応じてアクションを起こす。
中でも攻撃アクションは、ジェムを消した時ではなく相手にカウンタージェムが降るタイミングで演出が発生するようになっている。
攻撃アクションは原作の技であり、攻撃量に応じて性能がパワーアップしていく。
例としてリュウは波動拳<灼熱波動拳<真空波動拳といったところ。
相手に30個以上送り込んだ場合は「スーパーコンボ」扱いとなり、これでフィニッシュすると本家のようなあけぼの演出も発生する。
本作は女性受けを狙ったのか、出場キャラクターのうち約半分が女性キャラで、ある意味ではギャルゲーとも言うべき一作になっているとも言えよう。
それに加え、男性キャラの顔ぶれはボスも含めてほぼ道着キャラ勢+申し訳程度にドノヴァンしか居らず、女性キャラに比べるとバリエーションに欠けている。
本作ではパワージェム重視のシステムとなっているため、連鎖を組むのが難しいシステムにもかかわらず、連鎖は『ぷよぷよ』のような倍率形式ではなく連鎖数に応じたスコア加算形式となっているために攻撃力は低めに抑えられている。
莫大な攻撃を行う時、例えば『ぷよぷよ』ではおじゃまぷよが30個(5列)ずつ分けて落ちていくが、本作は表示された数の攻撃がそのまま一度に降る。
たとえフィールドが空でも78個(13列)以上の攻撃を受けると一発で即死であり、「爽快」「理不尽」と賛否両論。
デフォルトで選択できるキャラは、いずれも攻撃パターンに弱点があり、それを逆手に取って反撃を仕掛ける…のがセオリーだが、その攻撃パターンには格ゲーであれば許されないレベルの優劣がある。
同じ列に同じ色しか落ちないリュウ、2×2の並びで落ちる春麗、その2人を足して2で割ったようなフェリシアなどは弱キャラ。
一方、色がV字状にずれており春麗の完全上位互換であるモリガン、横段自体は同じ色だが3段以上落とせば段差でバラバラになることが多く厄介なケン、チマチマと3段程度落とすと掘り返すのが面倒なドノヴァンは強キャラとされる。
中でも一番ネタにされるのが隠しキャラのダンで、その攻撃パターンは赤一色という最悪なもの。
中途半端に攻撃を送り込んでしまうと巨大なパワージェムを相手にプレゼントすることになり、勝つのは非常に難しい。
それを反映してか、今作のダンは攻撃技を一切使用せず、常に満面の笑顔ですべての攻撃が挑発のみとなっている。
ダンからの攻撃を受けた側も敗北時以外はやられアクションを一切取らない。
なお、隠しキャラの豪鬼とデビロットは斜め攻撃という非常に対策しづらいパターンだが、彼らのみプレイヤー使用時は攻撃力が75%に落ちる補正が掛けられている。
元々が超マイナーな作品を同社の人気格闘ゲームのキャラに差し替えた作品である事から、開発側は資産の有効活用を狙っていたのだろう。
お祭りゲーとして、パズルのシステム部分だけ見れば普通に良作なのだが、キャラバランスの問題などが目に付く。
もう少し作り込めば間違いなく良作の評価を得られたであろう、惜しい作品である。
●キャラクター
・リュウ(声:保志総一朗)
・ケン(声:岩永哲哉)
・チュンリー(声:宮村優子)
・さくら(声:笹本優子)
・モリガン(声:神宮司弥生)
・フェリシア(声:荒木香恵)
・レイレイ(声:荒木香恵)
・ドノヴァン(声:岩永哲哉)
・ダン(声:細井治)
・ゴウキ(声:西村知道)
・デビロット(声:神宮司弥生)
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