ソウルエッジ(アーケードゲーム◆ナムコ)

【稼働開始日】 1996年4月
【発売元】 ナムコ
【開発元】 ナムコ
【ジャンル】 格闘ゲーム

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概要 (説明は『Wikipedia』より)

『鉄拳』『鉄拳2』にて、徐々にではあるが3D格闘ゲームのノウハウを育ててきたナムコ。

本作はそのナムコから発売された3D武器格闘ゲームの新規タイトルであり、ソウルキャリバーシリーズの原点でもある。

拳での格闘による純粋な肉弾戦ではなく、刀剣などの武器を用いた剣戟を主体としたアクションスタイルが特徴。

リリース当時は既に2D格ゲーにおいてもコンボ重視が主流となりつつあったが、本作は読み合い重視の作風となっている。

これまでも『鉄拳2』の一部キャラなどに存在する要素ではあったが、全キャラ共通のシステムとしては業務用3D格闘ゲームにおいて初の試みである。

格ゲー従来の「打撃・投げ・ガード」の三すくみに「基本上段の横斬りに対し、基本中段の縦斬り」「縦斬りをかわす軸移動」「軸移動を捕える横斬り」という三すくみも加わり、読み合いに深みを持たせている。

更にGIの観点から言えば、「武器攻撃を弾くGI」「GIされない蹴り」「蹴りにリーチと威力で圧倒する武器攻撃」の三すくみもある。

奥移動は最初の↓が正確に入っていれば、次の↑が斜め入力になっていても受け付けてくれる。

前後ジャンプが暴発しないようにとの配慮だろう。

手前移動も、↓↓のどちらか片方が斜め入力になっていても可。

この配慮は、レバーよりも移植版をゲームパッドでプレイする際に有難味を感じる。

この軸移動は『鉄拳3』以降の『鉄拳』シリーズにも取り入れられ、同シリーズの重要なシステムとして定着することとなる。

本作の攻撃は殆どの技がボタンのみ、あるいはレバー1方向と組み合わせるものである。

昇竜拳コマンドやレバー半回転コマンドもあるが、いずれも打ち上げ技やコマンド投げなどであり「これが出せないと対戦にならない」というキャラはいない。

『鉄拳』シリーズでおなじみの衣装ごと変化するキャラクターカラーは本作でも踏襲。

髪型が変化するリ・ロンや2P衣装で全身に真っ赤な鎧を纏うジークフリートなど双方のカラーが大幅に差別化されており、それぞれのカラーの顔グラフィックも用意されている。

日本の城郭やギリシャの神殿など、当時最先端の3Dグラフィックで描かれた背景が雰囲気を盛り上げている。

オーケストラ調の荘厳なBGMや、武器がかち合った時の金属音などSEも丁寧に作られている。

戦闘中や勝利ポーズ時に発するボイスには掛け声のみならず、「出直してこい!(御剣)」「ごめんなさいね(ソフィーティア)」といった台詞が含まれている。

これは『鉄拳』シリーズに先んじた試みである。

なお、『鉄拳』シリーズでは概ねそれぞれのキャラの出身国に合わせた言語のボイスが当てられているのに対し、本作や以降のソウルキャリバーシリーズでは日本語で統一されている。

同社よりリリースされている『鉄拳』シリーズを始め、無抵抗な相手に空中コンボを決める面白さが大好評であった中、本作の読み合い重視のゲーム性を「地味」「爽快感に欠ける」と評するユーザーもいた。

何しろ、本作の初期バージョンでは空中コンボが存在しなかったのである。

後期バージョンにて空中コンボが可能となったが、相手の落下速度が速い上に技を当てた際の浮き直しが小さい為、入る技が非常に限定される。

コンボ要素の乏しさを補う為に用意された感があるクリティカルエッジも、明らかにリスクとリターンが釣り合っておらずほぼ死に技である。

本作はキャラがリング際に追い詰められても後ろに壁があるかの如く落ちにくい仕様になっており、連続技を食らっても押し出される事はなかなか無い。

軸移動により落ちることも無く、押し出すには浮かせ技や吹っ飛ばし属性の技をヒットさせる必要がある。

本作のリリース当時、ゲームセンター界隈は『鉄拳2』『バーチャファイター2』『ストリートファイターZERO』など、人気格闘ゲームシリーズの続編で盛り上がっていた。

その為、新規タイトルで作風も地味な本作の知名度はいささか低かったが、コンボありきの風潮に馴染めないプレイヤーを始め、根強いファンに支えられた。

本作のゲーム設計思想は、極めて自由なキャラ移動”8Way-RUN”を搭載した続編『ソウルキャリバー』にて大きく花開く事となる。

●ストーリー

16世紀、戦乱の吹き荒れる世界で、伝説の剣“ソウルエッジ”を求めて、各国の勇士が世界を旅する物語。
ある者は祖国を守るため、またある者は自らの過去を探すため、そして、またある者は“ソウルエッジ”を破壊するために・・・
それぞれの思惑をもって手に入れようとする。
各々の“ソウルエッジ”に対する各勇士の解釈は、噂によってかなり異なる。
しかし、“ソウルエッジ”の、真の姿とは・・・?
歴史に選ばれて人は戦士となり、歴史に刻まれて戦士は英雄となる。
歴史と世界を越え、永遠に語り継がれる剣と魂の物語の扉が、今開かれる!

●キャラクター

・御剣 平四郎(声:森川智之)
日本出身。
強い相手と刃を交えるために戦場を転々とする凄腕の剣豪。
使用武器は日本刀「是藤」。
キャラ選択時に1P側の初期位置にいるキャラであり、格ゲー主人公の王道的なバランスの取れた性能を持つ。
ひたすらに強さを追い求める求道者である事、また↓KBで出せる技がコマンド・動き共に落葉と似ているなど、『鉄拳』のポール・フェニックスを彷彿とさせる。

・ソン・ミナ(声:椎名へきる)
李氏朝鮮(韓国)出身。
剣術道場師範の一人娘。
使用武器は薙刀に近い形状の斬馬刀「紅雷」。
長物ならではのリーチを生かした広範囲攻撃を得意としたキャラ。

・多喜(声:瀧本富士子)
日本出身。
邪悪な妖怪退治を生業とする忍者。
生まれながら霊力を持ち、趣味とする武器生成の中で霊力を武器に組み込んでいる。
使用武器は愛用する短刀型の忍者刀「裂鬼丸」。
リーチは短いが素早さと手数に長け、バク転で距離を取ったり大ジャンプで相手の背後を取るなど忍者らしい機動力で相手を揺さぶるキャラ。
勝利ポーズでは自らの乳も揺らしている。

・リ・ロン(声:山野井仁)
明(中国)出身。
倭寇抹殺とソウルエッジ捜索の命を受け、日本へ渡った暗殺者。
使用武器は刃の付いたヌンチャク「飛燕」。
リーチはそれほど長くはないが、軽さを生かした素早い動きが可能。
カンフー流のアクロバティックな体術も持ち合わせている。

・ヴォルド
イタリア出身。
故人である武器商人・ベルチーの腹心にして、彼の財宝を守る番人。
使用武器は三叉の刃が付いた二丁装備のカタール「カーマ&マーラ」。
リーチ自体は短いが、長身と腕の長さで補っている。
背向け状態やブリッジ状態から多彩かつ変則的な攻撃を繰り出す様は、まさに『鉄拳』の吉光に相当する変態イロモノ枠。
技によっては吉光と同じく永久機関を埋め込んでいるかのように、カタールを持つ手首から先を錐揉み回転させる。

・ソフィーティア(声:根谷美智子)
オスマントルコ帝国(ギリシア)出身。
キリスト教を崇拝しつつ、古代神話のオリュンポス十二神にも信仰を向けるパン屋の少女。
使用武器はヘパイストスから授かったショートソードと盾「オメガソード&オウルシールド」。
使い勝手の良い技や独特な格闘攻撃を持つバランス型キャラ。
所謂幸せ投げ・ヒップアタック・股関蹴りなど、別の意味でインパクトの強い投げ技の使用者でもある。
本作の登場キャラの中では唯一、ソウルエッジの禍々しさを知り入手ではなく破壊を狙う立場であり、以降のシリーズでも重要なサブキャラクターとして扱われることが多い。

・ジークフリート(声:檜山修之)
神聖ローマ帝国(ドイツ)出身。
紛争地域を渡り歩く、若き傭兵騎士隊長。
使用武器は彼の背丈ほどもある大剣「ファウスト」。
左利きであり、右肩を相手に向け半身体勢という剣道の脇構えに似たニュートラルポーズをとる。
大振りながらもリーチとパワーに優れた攻撃を繰り出す。
キャラ選択時に2P側の初期位置にいる事や後のシリーズでは常にストーリーの中核に位置されている等、御剣と並ぶシリーズを通しての主人公として扱われている。

・ロック(声:長嶝高士)
イングランド王国(イギリス)出身、新大陸(アメリカ)育ち。
部族抗争で孤児となったバングーという少年を養子とし、インディアンとして生活する大男。
使用武器は大斧「アポカリプス」。
見た目通りの典型的なパワー系キャラで、コマンド投げも豊富。

・ファン・ソンギョン(声:森川智之)
李氏朝鮮(韓国)出身。
ソン・ミナの父の剣術道場の愛弟子。
使用武器は師範の家に伝わる長刀「青嵐」。
御剣のコンパチである為、同じくバランス型キャラ。
差別化として昇竜拳のようなジャンプ斬り上げや、開脚して地面に沈み込みながら斬りつける技、テコンドー風の軽やかな足技等が追加されており、全体的な挙動は拳法に近い。

・セルバンテス(声:長嶝高士)
スペイン王国出身。
かつて世界の海を荒らし回り、西洋で恐れられた大海賊。
使用武器は二刀の邪剣「ソウルエッジ」。
本作の中ボスであり、繰り出される技はリーチ・威力共に申し分なく、適当に振り回しているだけでも強い。

・ソウルエッジ
本作のラスボス。
ソウルエッジの意思が具現化した存在で、炎に包まれた骸骨の姿をしている。
『鉄拳2』のデビルカズヤ的なポジションで、性能としてはセルバンテスの強化版。

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