【稼働開始日】 1997年
【発売元】 コナミ
【開発元】 コナミ
【ジャンル】 レースゲーム
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筐体用コントロールパネル 1レバー6ボタン 板金のみ 筐体/レバー取付用ビス付属【AAP-B-1L6B】Panel for cabinet 1 joystick 6 buttons
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概要 (説明は『Wikipedia』より)
コナミが『ミッドナイトラン:ロードファイター2』及び『ワインディングヒート』の後継作として1997年に発売した3Dレースゲーム。
当時はタイトーから実車を収録したリアル路線の3Dレースゲーム『サイドバイサイド』シリーズが登場しており、本作も前述の2作とは打って変わってリアル路線に転換。
『SBS』に競合しうる新たなリアル路線レースゲームの一角として注目されたのだが、あまりに高額な基板及びプレイ料金が祟り、結果的に不人気作への道を突き進んでしまった不遇な作品である。
当時のACレースゲームでは稀であった70インチものワイド曲面プロジェクターに高音質のスピーカーの他、可動シートを採用した大型筐体。
視点切替ボタンや反力システム付きの大径ハンドルに加え、バックギア付きH型パターンシフト・クラッチペダル・サイドブレーキを搭載し実車同様の操作感覚を実現している。
DX筐体版の数ヶ月後に稼働を開始した、29型ブラウン管モニターを2基搭載した2人用筐体。
1台の筐体につき2人まで通信対戦が可能。
ごく基本的な操作デバイスはDX筐体とほぼ同様だが、クラッチペダルは省略、シフトレバーも簡略化されシーケンシャル方式のみとなっている。
基本形状も1996年の『GTI Club』と同じだが、本作でシートやコントロールパネルの色が緑から赤に変更、AT/MT切替ボタンも無くなった。
この仕様は以降のコナミ製レースゲームの標準筐体として長らく使われることとなる。
何れの筐体も最大8人まで同時に対戦プレイが可能。
ただ圧倒的な出回りの悪さ故に8台通信可能な店舗はほぼ皆無に等しかったが…。
6メーカー18車種の実車が全て実名で登場。
但し馬力ごとのクラス分けの概念はない。
また一部車種には社外製ホイール&エアロが装備されている。
本作では初心者~中級者向けである公道をサーキットとしたコースと、上級者向けで低速コーナーが連続するワインディングコース・ジムカーナコースと3つのカテゴリで収録されている。
DX筐体では使用基板に当時としてはパワフルなCPUやHDDを搭載した「COBRA」を採用し、他のゲームよりも美麗な画面と多彩な内容を実現。
その美麗なグラフィックは、同時期に同じく美麗なグラフィックを売りにしていたセガの「MODEL3」を使用したゲームをも凌駕するほどだった。
その他の設備でも「70インチワイド曲面プロジェクター」等を採用し、約20年経った2018年現在の基準で見ても非常に豪華なものとなっていた。
「MODEL3」のポリゴン処理性能は秒間100万ポリゴンであるところ、COBRAのポリゴン処理性能は秒間500万ポリゴンと当時最高峰であった。
なお、1998年に稼働したツイン筐体版では、COBRA基板に近い性能ながらHDD非搭載でCPUも異なる「NWK-TR」を搭載している。
6メーカー18車種の国産の人気市販車が実名で登場しているというリアル路線ぶり。
非常に簡易的ながらポリゴン描写の車内視点も有り、ホイールは3Dで表現と、リスペクト元と目される『SBS』より細かい部分も再現されていた。
壁などに激しく激突するとスピンする点も『ミッドナイトラン』や『ワインディングヒート』からそのまま引き継がれている。
但し車両の実名での登場に伴ってか、「順位に関係しないアザーカー」の登場や「派手なクラッシュ表現」は廃止されている。
アザーカーの存在・派手なクラッシュは下記の『チャプターII』では実装されている。
本作では自主規制していたのだろうか。
ドリフトしやすいお手軽かつ爽快感重視の挙動でありながらも、各種駆動方式の挙動特性も忠実に再現。
これまた『SBS』シリーズとはまた異なる方向で、挙動のリアル感と爽快感を絶妙に融合させたスタイルとなっている。
スピード感も抜群で爽快感を感じやすく、高速コースなら最高速度は300km/hオーバーに達する事が可能で、エンジン音も比較的リアルに再現されていた。
また同シリーズとは違い、「イン側から敵車に接触した際に自車の曲がりやすさが一時的に低下する」といったリアルさの無い理不尽補正は存在しない。
また『ワインディングヒート』からの昇華として、ジムカーナコース選択時のみ車種選択後に前後足回りや馬力の個別セッティングが可能。
DX筐体での臨場感と爽快感は相当なものであった事は想像に難くない。
プレイ料金さえ高価でなければ本作は名実ともに「良作」と言えるものであっただろう。
評価点が多い良作と呼べる内容だが、本作には単体のアーケード作品として見ても致命的なほぼ唯一にして最大の欠点が存在する。
それは、先行販売されたDX筐体とCOBRA基板の高額な価格設定による、プレイ料金の高額化・出回りの悪さ・業界での低評価に集約されている。
ゲームとしては良作の部類に入り、かつリアル路線のレースゲームとしても『サイドバイサイド』とは違った路線でリアルさとスピード感を良く融合させた挙動を実現しており、決して駄作ではない。
『SBS』をリスペクトしつつ、舞台としてサーキットや4つのジムカーナコースを追加する等、新たなリアル路線のレースゲームを作ろうとした心意気も評価できる。
だが基板・筐体価格の高額さがもたらした、1ゲームあたりのボリュームに対するプレイ料金の高さは結果としてゲームセンターの経営者・プレイヤーの両方が敬遠する結果を招いてしまった。
故に一部のユーザーの間では本作を「早すぎたバトルギア」として再評価する声もあり、各料金さえ安価であれば『SBS』や後の『バトルギア』と競合できる可能性を持っていた「惜しい」作品と言える。
現在では筐体のほぼ全てが『スリルドライブ』シリーズにコンバートされた為、残存数や残存資料等も極めて少なく、90年代レースゲームの中でも屈指のレア度を誇る幻の作品となりつつある。
しかしながら、現役で稼働している店舗の殆どで1プレー200円設定になっている為、これから本作をプレイしてみたいという方は、様々な意味でも相当な出費を覚悟されたい。
●車種
・NSX(NA1)
・インテグラ TYPE-R(DC2)
・シビック SiR-II(EG6)
・RX-7 RZ(FD3S)
・サバンナRX-7 ∞(FC3S)
・ユーノスロードスター(NA6CE)
・ランサーエボリューション IV(CN9A)
・FTO GPX(DE3A)
・ミラージュサイボーグ ZR(CJ4A)
・スカイラインGT-R(BNR32)
・シルビア K’s(PS13)
・180SX(RPS13)
・インプレッサ WRX Type-R STi Ver.III(GC8)
・インプレッサスポーツワゴン WRX(GF8)
・レガシィツーリングワゴン GT-B(BG5)
・スプリンタートレノ 3door GTV(AE86)
・セリカ GT-FOUR(ST205)
・MR2 III型(SW20)
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