【稼働開始日】 1999年
【発売元】 ナムコ
【開発元】 ライジング、エイティング
【ジャンル】 ガンシューティングゲーム
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[新品]ゴルゴ13[B6版] (1-214巻 最新刊) 全巻セット
ゴルゴ13 スペシャルエディション1 デイブ・マッカートニーの仕事 (ビッグ コミックス) [ さいとう・ たかを ]
概要 (説明は『Wikipedia』より)
1968年に連載が始まり、50年以上経った現在も連載中である、さいとう・たかをによる劇画アクション『ゴルゴ13』を題材としたガンシューティング。
ゴルゴはしっかりした理由と依頼金があればどのような依頼でも受ける超A級の狙撃手で、依頼の多くは要人の暗殺だが、中には「無実の証明のため耳のピアスのみを狙撃」だの「核による自動報復装置が暴走した衛星を破壊するため宇宙空間で狙撃」などといった、とんでもないものもあり、それすらも完遂していく。
ナムコの『ガンバレット』系統のように複数のミッションを次々とクリアしていくルールを取っているが、最大の特徴は劇中でゴルゴが愛用していたM16アサルトライフル型のコントローラーを用い、スコープを覗いてプレイすること。
なおスコープに関しては、米国タスコ社製の実銃で用いられているもので、スコープから顔の位置が近過ぎても遠過ぎても画面が見えなくなるよう設計されている。
覗くとセンサーが反応して狙撃ができる画面になり、顔を離すと遠景が見える画面になる。
ただ狙撃するだけではなく、次々と現れる敵を連射して倒したり、標的が誰なのかを見極めて撃つなどミッションのバリエーションも豊富。
ミッション失敗になる条件は時間切れか弾丸切れか標的を撃ち損じるのいずれか。
攻撃してくる敵はいるが演出と言っていい。
ミッションの数は全部で20。
5ステージごとに4列に区切られていて、5つのミッションから1つを選択する方式。
ミッションごとのスコアは1000点満点で判定されるが、累計スコアは「銀行残高」として記録される。
ただし満点を出すのは至難の業。
各ミッション開始前に、ストーリームービーが挿入される。
漫画のコマそのものを切り抜いて使っており、ゲーム用にアレンジが加わっているが、ゴルゴ13らしさの再現度としても上出来である。
アーケードでの狙撃をメインとしたガンシューティング。
意欲的かつオリジナリティ溢れる作品である。
余談だが同年にコナミから狙撃ガンシューティング『サイレントスコープ』が稼働している。(稼働時期はあちらの方が先)
キャラゲーとしての出来は良作レベルで、ファンなら納得の原作再現度である。
製作者側に熱烈なファンがいるのが容易に想像できる。
ミッション開始前のムービーやスコア、細かな部分までゴルゴらしさを演出している。
まったく違う話のコマが表示されたり、いくつもの作品から切り抜きして巧妙につなぎ合わせているミッションもある。
ゴルゴファンならどの話から流用したのかを探してみるのも面白いかも。
コンティニュー画面は「プレイヤーが本物のゴルゴ13から狙撃される」というような感じの構成になっている。
これは ゴルゴは自分の名を騙る者を許さず、偽物に制裁を与えるシーンが何度もある ため、味のある原作再現と言える。
バージョンアップ版では「ゴルゴが敵に捕まり拷問を受けているシーン」のコマの切り抜きがカウントとともに表示されるという『ルパン三世 THE SHOOTING』のような構成になった。なおコンティニューした場合、ゴルゴが敵兵に反撃し倒すシーンのコマが入る芸の細かい部分も。
敵兵を倒して脱出し、ミッションに復帰したものと考えればいいのだろうか?
ちなみに女性関係などのお色気シーンに関しては、一切のカケラも無いのでそちらへの期待は寄せぬよう。
FC版とはえらい違いである。
一方で射殺されるシーンや死体のコマ等のグロいコマは白黒ながらも当然の如く出るため、徹底的に硬派さを全面に押し出してることが窺える。
また、ヒュームの他にデイブやマークも登場している。
ミッションの題材も素晴らしい選出で内容の再現度も極めて高い。
ゴルゴの狙撃の感覚を十二分に堪能できる。
これが問題点と表裏一体となってしまうのだが…。
ミッションの題材となったエピソードはいずれも評価の高い名作及びスーパーショットが行われている作品から選出されている。
ここでは稼働後に出版された公式ファンブック『ゴルゴ学』で行われた総合人気投票とベストスナイプ投票で上位にランクインした作品の多くが採用されていた。
また後にアニメ化された作品も多い。
このことから、ファンなら喜ぶ非常にわかっているラインナップ。
『スーパー・スターの共演』『G線上の狙撃』『死闘ダイヤ・カット・ダイヤ』『36000秒分の1秒』『スティンガー』『呉越同舟』『アッシュ最良の日』『幻のジゼル』など。
ヒュームが依頼人となる『薔薇の下で』があるのもファンには嬉しい点。
内部ランク変動による難易度での標的の挙動の変化や、狙撃を失敗した際のリアクションなど、作り込みがなかなか細かい。
犬を頼りに標的を見抜いて狙撃するミッションで犬を撃つことができるのは公式サイトでネタにされた。
当然ミッション失敗になるのでマネしないように。
また、このミッションでは標的は顔を整形したマフィアという設定なのだが低難度だとマフィアも他の人物も近寄ってきた犬に親しげに接する。
みんな犬好きなのだろうか。
高難度だとこちらの意図に気付くらしく、犬が特定した瞬間に逃げるように動く。
獲得スコアを『報酬』、累計スコアを『スイス銀行残高』と称する辺りもポイント。
単位は$である。
一件の依頼(ミッション)で受け取る報酬は精度ポイントが高く、なお且つ早い時間で狙撃に成功した場合、150万ドル~200万ドルに達するが、ギリギリでのクリアだと数10万ドルまで落ち込む。
ゴルゴへ支払う報酬としては適切な額である。
ちなみに、依頼失敗すると失敗の度合いにもよるが基本的に数千ドル程度といった経費相当の額しか振り込まれない。
致命傷ではないが一応命中した、信頼度低下の低めのパターンでは数万ドル振り込まれる場合もある。
弾切れ、または時間切れになると「ACCIDENTAL」と表示される。
これはゴルゴの狙撃失敗の代表例からきている。
ゲームの都合上やむを得ない面もあるが、ストーリーや設定は大幅に改変、省略されている。
『ゴルゴ13 』らしさを追求しすぎたことが裏目に出たのか、総合的な難易度は非常に高い。
キャラゲーとしては合格だが難易度が高過ぎた…というよりキャラゲーとして合格だったからこそ難度が高くなりすぎた…といったところであろう。
題材がゴルゴ13だから仕方ないのかもしれないが、流石に原作再現をゲームバランスに直結させ過ぎな感はどうしても否めない。
ただし、難易度こそ高いが決して理不尽な域という訳ではなく、ミッションをクリアできる腕さえあればゴルゴの狙撃の疑似体験が十分に堪能できる。
本気で挑むのなら甘えが許されぬ仕様と高難度故に、一つのミッションごとの緊張感とプレッシャーは半端ではなく、そしてクリアした際の解放感、喜びもひとしおである。
原作ファンならずとも、原発事故を食い止めるべく原子炉内で狙撃を行う『チャイナ・シンドローム』や超人兵士との壮絶な死闘を繰り広げる『血塗られた遺伝子』をクリアした喜びと感動、そして達成感は言い尽くせないものがある。
そして、他に類を見ないゲームであること、原作に対する愛と敬意が強く感じられる作品なのも確かで、そのあたりは十分評価すべきところである。
原作再現度を少々犠牲にしてでも弾数や時間、信頼度ペナルティや当たり判定の緩和や、初心者向けのEASYモードやチュートリアルの選択実装などをしていれば、もっと違う評価になったかもしれない。
原作の存在と秀逸な原作再現度、独自性の強い内容に惚れ込み、高難度に挑むプレイヤーも存在する。
二度もバージョンアップ版が出たのがその証拠だろう。
そういう意味でも『北斗』に近い部類のゲームと言える。
概要のとおり『ゴルゴ13』はさいとう・たかお氏が逝去した今も絶賛連載中の作品。
もしかしたら後継タイトルが制作されることもありえるかもしれない。
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