ダンジョンズ&ドラゴンズ シャドーオーバーミスタラ(アーケードゲーム◆カプコン)

【稼働開始日】 1996年
【発売元】 カプコン
【開発元】 カプコン
【ジャンル】 アクションゲーム

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ダンジョンズ&ドラゴンズ ザナサーの百科全書

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ダンジョンズ&ドラゴンズ モンスター・マニュアル

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概要 (説明は『Wikipedia』より)

TRPGの元祖である『ダンジョンズ&ドラゴンズ』を題材としたベルトスクロールACTゲーム。

前作『タワーオブドゥーム』に続く第二弾。

新キャラ追加、RPG要素の強化など進化した部分も多いが、同時に難易度の高さも頂点に達し、ハマる人と断固拒絶する人とに評価が真っ二つに割れた。

ゲーム中には様々なアイテムが登場する。

入手以降恒常的にパワーアップする装備品や、魔法が込められた指輪、ハンマーや投げナイフといった消耗品まで種類は豊富。

その使いこなしは攻略難易度に直結する。

魔法は原作と同じ名前のものが多数登場。クレリックが使える僧侶魔法と、エルフ・マジックユーザーの使える攻撃魔法があり、どちらも強力な効果を発揮する。

原作同様レベル制による回数制限はあるが、敵が落とす魔法のスクロールを拾ったり、特定のステージクリアに行われるレベルアップで使用回数を回復できる。

といってもバンバン使っていてはとてもじゃないがMPが足りないので、計画的に使用する必要がある。

また、魔法の力が込められた指輪を使うことで、ファイターなど魔法が使えないキャラでも一部の魔法は使用できる。

選択肢によるステージ分岐や、隠し通路発見によるルート分岐などRPGらしい展開が豊富。

秘境の探索や地下洞窟、空に浮かぶ城などロケーションは多岐にわたり、各ステージは丁寧に作られている。

ルート分岐、キャラ選択があるため繰り返しのプレイに向いている。

またやりこんだ人なら100円で1時間近くは遊べるため、懐にもやさしい。

協力型マルチプレイを搭載しており、最大4人同時に遊べる。

各キャラには明確な個性が備わっており、マルチプレイで真価を発揮する要素も多い。

最たる例がアンデッドを一撃で倒せる聖剣「ホーリーアベンジャー」。

この剣を入手するにはクレリックが必要なのだが、クレリック自身は剣を使えないため、マルチプレイ時専用の武器となっている。

新キャラ「シーフ」、「マジックユーザー」の追加。

前作のファイター・クレリック・エルフ・ドワーフの4名に加え、本作ではシーフとマジックユーザーが登場。

シーフは体力が低い上に盾が装備できないが、バックステップに無敵付加、罠のかけられた宝箱を見破れる、施錠された宝箱を鍵無しで開ける、一部の罠が作動しない、敵一体につき一回限りだが体当たりを当てると敵がアイテムを落とす等のオンリーワン性能を有する。

攻撃力も十分高い。

マジックユーザーは物理戦闘面では全キャラ中最低の性能だが、強大な魔法の数々がその欠点をひっくり返す。

また、バックステップに無敵がある、レバー入れ強攻撃の「毒針」はクリティカルした際に異常なダメージを叩き出す、と極僅かながらも肉弾戦闘でも光る面を持つ。

また、本作では外観のみ異なる「2Pキャラ」が登場。

好みの方を選んでプレイしたり、マルチプレイでも前作と違い2人までは使用キャラがかぶっても遊べるようになった。

クレリックとマジックユーザーだと習得できる魔法が1Pキャラとは一部異なるため、戦略面でも影響がある。

前作ではやや癖のある操作性であったが、本作では特殊技の入力が格ゲーチックに変更され、格段に入力しやすくなった。

ボタン同時押しによるメガクラッシュなど、新たなアクションも追加されている。

アイテムの大幅な追加。

特に武器と盾は複数追加され、「武器の持ち換え」という要素が生まれた。

属性を帯びた魔法剣、呪われているが解呪できれば素晴らしい性能に生まれ変わる剣など多彩なバリエーションを誇る。

攻略の多様性、RPGらしさの強化に一役買っているといえる。

その他、新規モンスターの追加、操作性変更、細かいバランス調整など変更点多数。

中でも魔法の使用回数が大幅に上昇しているのは特筆すべき改良点。

前作ではそれなりに高レベルのキャラだったにもかかわらず、魔法の使用回数がとても少な目に抑えられていたため、エルフやクレリックは中盤~終盤になるまで、魔法をおいそれと使うことはできなかった。

今作ではエルフ、クレリック、マジックユーザーそれぞれにスタート開始直後からそれなりの魔法の種類と回数が与えられているため、「魔法使い」の戦略性・存在感が大幅に増している。

キャラ性能自体はベルトスクロールACTゲームを見渡しても高性能に分類されるのだが、複雑な操作性への慣れ、多様なアイテムやプレイにおける基礎知識の習得など、ハードルの高さも最高級。

マルチプレイ時も敵ルーチンの変更とアイテム量の制限であまり難易度が下がらない。

使用するボタンは4つで、いわゆる普通のベルトアクションゲーの「攻撃、ジャンプボタン」に加え「アイテム使用」「アイテム選択(リングコマンド)」の2つが付け加えられている。

しかし、ゲームに慣れていないプレイヤーはとっさにアイテムを使えず、宝の持ち腐れとなる事態が非常に多い。

特に魔法を使えるエルフ、クレリック、マジックユーザーは、魔法の選択もアイテム使用と同様に行わなければならないため非常に操作が煩雑となる。

ただし、操作が煩雑なのは「ボタンが4つもあるから」ではなく、「多彩なアクションをたった4つのボタンに落とし込んでいる」からである。

ボタン1つで済むはずの動作が他のアクションの暴発を招きやすく、これがアクションゲームでは必ずある「咄嗟の行動」を著しく阻害しているのである。

操作に慣れればザコ戦の難易度は低い(肉弾戦が極めて貧弱なマジックユーザーを除く)。

前作と比べると雲泥の差。

反面、ボスはかなり強めに調整されており、特に装備品やアイテムが揃っていない序盤のボスに苦戦を強いられる。

象徴的なのがカプコン作品恒例となっている「2面ボス」に相当するボス敵。

最初のボスであるゴブリン戦車を倒した後に次のステージを二つから選べるのだが、初期カーソルが合っている面のボスは本作屈指の強敵となっている。

後半ボスも、気を抜けば一瞬でやられかねない強さではある。

ところが後半戦では強力な装備品やアイテムも入手できるため、上手く使えばボスを一方的にハメたり瞬殺したりで序盤のボスより楽に倒せることが多い。

難易度上昇曲線はいびつであると言わざるを得ない。

また本作のボス戦はソロプレイよりパーティプレイのほうがなぜか格段に難易度が高い。

このゲームは出荷時期によりいくつかのバージョン違いが存在するのだが、バージョンを問わずバグが多い。

不利なバグも多いのだが、大半は事前に知っていればなんとか対策は可能となっている。

中でも有名なのが初期版ROMの「ジャーレッドバグ」。

特にこのバグはフリーズ誘発ないし基板損傷の恐れがあるため、ゲーセンで使用するのはマナー違反。

使用禁止の張り紙をするゲーセンも多い。

このゲームは通しでクリアするなら1時間近くかかる。

これを「1クレジットで長く遊べる」と取るか「1時間はさすがに長すぎる…」と取るかは人次第。

カプコン製のベルトスクロールACTゲームの中でも、良くも悪くも最強クラスのガチガチのパターンゲーム。

序盤から全力で殺しに来るそのゲームバランスには疑問符がつくのもやむ無しだが、その一方でゲーム性や攻略法を理解したプレイヤーからは「(一連の作品群で)この作品だけは1コインクリアできた」、「色々プレイしたがこの作品が一番!」との声も聞かれ、またコストパフォーマンスに優れる(同時にオペレーター泣かせという問題もあるが)という点などから好意的な評価も数多い。

リバイバル稼動が行われているゲームセンターが現在でもちらほら見られることがその証拠であろう。

また、原作を尊重しながらも上手くオリジナル要素を取り入れた点や、当時のアーケードシーンにおいて「協力型マルチプレイ」というスタイルを提示し、その後様々な形で多くのフォロアーを生んだ点においては十分に評価されるべきものである。

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