【稼働開始日】 1999年11月1日
【発売元】 ナムコ
【開発元】 ナムコ
【ジャンル】 ガンシューティングゲーム
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概要 (説明は『Wikipedia』より)
『タイムクライシス』シリーズの3作目にして初の外伝作として、1999年に稼働を開始したアーケード用ガンシューティングゲーム。
『タイムクライシス2』のシステムをベースに、武器が装弾数40発のサブマシンガン・1人プレイ専用といったアレンジが加えられている。
ストーリー的にも、他のナンバリング作に登場するVSSEは小ネタとしての登場に留まり、ワイルド・ドッグに至っては一切登場しない。
ペダル操作とアクションポイントシステム、射撃が下手な敵兵は「青」・命中率が高い敵兵は「赤」と、『2』のシステムの殆どを維持しているが、今作では1人プレイ専用化、使用武器が連射可能なマシンガンへと変更された事に関するシステム変更がなされている。
ペダルを離した際に隠れる場所が金属製の防弾盾になった。
防弾盾には横長の覗き穴があり、従来作と同様に隠れながら敵の動きを窺える。
極一部のポイントでは物陰に隠れるようになっている。
1ステージ3エリア制から1ゾーン(ステージ)制となった。
最初の3ステージはプレイヤーの好きな順序で選択できる。
3つ全てをクリアすると、最終ステージへと移行する。
後のステージほど敵の命中率が上がるので、苦手なステージを最初に選択するといった戦略プレイや、単純な練習プレイも可能となった。
このシステムはシリーズのアーケード作品では今作が最後となっている。
耐久力を持つ敵兵の大幅な増加。
従来作での雑魚敵の殆どは1発攻撃を当てれば倒せたが、今作では極一部の青兵を除いて何発も攻撃を当てなければ倒せないようになった。
それに伴い、茶服の「ナイフ・手榴弾兵」以外の雑魚敵は、撃つとその場でよろめくようになった(白服の「強化兵」のみ撃破寸前でよろめく)。
作中では耐久度の高さにものを言わせてこちらの攻撃でも怯まずに接近し、殴りかかってくる敵も存在する。
耐久力を持つ敵はダメージを与えると頭上に緑色のライフゲージが表示される。
それにあわせてボスの耐久力も『2』から強化されており、如何に敵の攻撃を回避しながら連続して銃弾を叩き込めるかがクリアへのカギとなった。
「アクションポイント」の制限時間が減少。
『2』での制限時間はアクションポイント毎に40秒設定となっていたが、今作ではデフォルトのミディアム設定で35秒と若干短くなった。
制限時間は筐体の難易度設定で変わり、ベリーイージーで50秒、イージーで40秒、ミディアム以上では35秒となる。
敵の命中率も高難度ほど高くなる。
これにより、プレイヤーはマシンガン装備といえど、従来作同様、隠れてばかりはいられない迅速なプレイを要求される他、ゲーム後半からは敵の命中率強化・耐久力のある敵が配置され、これも従来作同様に時間が厳しいアクションポイントも健在している。
敵の命中攻撃の警告表示が変更。
『2』では敵の命中攻撃時に丸型の赤い閃光が発生、敵の銃弾が赤く強調表示されていたが、大量の破壊・爆発描写がある今作ではこれらの他に、攻撃直前の敵に「ピピピッ」という甲高い音と共に黄色い丸型の『クライシスサイト』が発生、「音と更なる強調表示」で警告してくれるようになった。
但しこの警告表示が適応されるのは射撃攻撃とナイフ兵のナイフ投げのみで、手榴弾と格闘攻撃は未表示なのは『2』と同じなので注意が必要。
クライシスサイトが付いた敵がよろめかせられる兵士だった場合、ダメージを与えて怯ませると攻撃をキャンセルできる。
上級者になれば撃たれる前の一瞬で敵を怯ませて倒し、隠れる事で発生する僅かなタイムロスを減らすという事も可能。
スコアシステムの「ノーミスヒット」ボーナス廃止。
武器がマシンガンである都合上、スコアボーナスは「一定時間内に連続ヒット」と「規定タイム内にゾーンクリア」のみとなった。
これにより、ハイスコアプレイではあらゆる物を絶え間無く撃ちつつ素早いクリアを目指す事となり、ナンバリング作とは全く違ったプレイが要求される。
ガンコンの照準検知方式が変更。
従来の走査線方式から、筐体内のCCDカメラでガンコンの赤外線を常に読み取る方式へ変更。
これによりトリガーを引いた際に画面が白く光らなくなった他、狙っている箇所が小さなレーザーサイトで表示されるようになり、快適にプレイできる。
『2』で好評だった要素をベースに、敵と背景物をマシンガンで撃ちまくる爽快感を追求したゲームデザインは高評価を受けた。
ノーミスヒットボーナス・撃つと減点の仲間等といった、マシンガンでは至難の業な精密射撃に関するスコア要素が軒並み廃止された点も、爽快感強化に繋がっている。
筐体のガンコンも作中で主人公が使うマシンガンをよく再現しており、内蔵されたモーターによる振動で連射時は爽快感だけでなく迫力も体感できる。
「クライシスサイト」の存在も、破片や爆発で雑然とした場面でも容易に命中攻撃の識別・回避が可能で、万人向けに配慮されている。
命中弾発射を事前に知る事が可能になった一方で、今作では命中攻撃の頻度を『2』より上昇させてバランスを取っており、極度にヌルくもなっていない。
『2』の警告方式では、命中弾の発射が分かるのは敵の「攻撃後」である為、近距離の敵からランダムに命中弾を撃たれると対応できずに被弾というケースが起こりがちだった。
これを今作では警告タイミングを「攻撃前」とした事で、至近距離の敵から命中弾を撃たせても違和感が無くなり、自由な敵配置や迫力のカメラワークを実現している。
『2』から進化したグラフィックと、抜群に進化した破壊演出。
使用基板は『2』のそれよりも1.5倍速いクロック数のCPUを搭載した専用品となり、グラフィック面が全体的に進化。
特に画面内のオブジェクト量が大幅に増加、『2』では連続ヒット維持の為に数個置かれる程度だった破壊可能な背景物の数は比べ物にならない程に増加した。
舞台が複合施設という事で、背景物も雑誌・石膏像・陶器・ボール・パン・風船等の商品系、ブラウン管やタワーパソコン等の機材系と非常に独特で豊富。
撃った際の描写も、破片が飛散する・撃った箇所からボロボロと崩れる・撃った分だけへこむ…とかなり細かく、破壊要素への相当なこだわりを感じられる。
ボス戦で破壊された建造物が他ステージでも反映される、ガーランドパークでは吹きすさぶ風を木々と落ち葉で表現する等の細かな演出も増加。
キャラクターのモーションもほぼ全てがモーションキャプチャーによるものとなり、非常に自然かつ滑らかに動いてくれる。
「接近戦」を意識したシリーズでも最もダイナミックなカメラワーク。
屋内戦がメインであることや、主人公の主な回避手段が「遮蔽物に隠れる」ではなく「所持している防弾盾で防御する」であること、「クライシスサイト」の存在により、今作では至近距離での撃ち合いや途中でこちら側が移動しながら攻撃をするアクションポイントが多く、従来作ではシステムの都合上表現しづらかった「接近戦」を見事に表現している。
この「接近戦」を意識したブレまくりなカメラワークに加えて、進化した破壊表現のこともあり、戦闘中の臨場感はシリーズでも相当なもの。
爽快感溢れるゲームを支えるサウンド。
製作は従来同様「ひげ中村」こと中村和宏氏がメインで担当。
曲調も従来同様のオーケストラ風がメインだが、今作ではドラムやシンバルを強調したものが多くなった。
エリアクリアBGMやダメージ・カウントダウン音も、『2』に似た雰囲気を出しつつ全て新規に製作されており、外伝作ながら「タイムクライシスらしさ」は失われていない。
効果音も破壊可能な背景物が増えた為、ガラス・コンクリート・木材・紙・風船・金属と、素材毎に異なる破壊音や破片の飛散音が用意され、非常に手が込んでいる。
因みにシステムボイスに関しては『2』の2P側の流用だが、今作では一部で新ボイス(ゾーンセレクト、コンティニュー時)が使われており、完全な使い回しに終わっていない。
全世界でヒットした『2』のシステムから、独特の爽快感を「武器はマシンガン・撃ったらダメなもの無し」という形で極限まで強化した作品。
低めな難易度と適度なプレイ時間も相まり、基本ルールさえ理解すれば、マシンガンで破壊しまくる爽快感が誰にでも存分に味わえる良作。
今作の直接的な続編は出ていないものの、2009年に今作のシステムをほぼ引き継いだ『レイジングストーム』が登場した。
●ストーリー
2000年8月、外資系電力会社「ガーランド・エレクトリック・インダストリー」社は、英国・ロンドン郊外に複合施設「ガーランド・スクウェア」をオープンした。
同施設は中央広場を中心に、大手デパート・同社のオフィスビル・ホテルを構えており、オープン以降、連日多くの客で賑わう英国の人気スポットとなっていた。
しかし、オープンから2ヶ月後の10月16日、同施設はアメリカ人のデリック・リンチ率いる反英国テロリスト集団「URDA」によって占拠されてしまった。
URDAは以前から英政府への反体制を掲げ、外資系企業の施設を襲撃しており、ロンドン郊外で連日賑わうガーランド・スクウェアは絶好の標的だったのだ。
人質を取って多額の身代金を要求したURDAに対し、英政府は対テロ特殊部隊「STF」の第1小隊を現地へ派遣、URDAの排除及び各施設の奪還を命じた。
プレイヤーはSTFの第1小隊長クロード・マクガレンとなって、URDAとの戦いに身を投じることとなる。
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