餓狼 MARK OF THE WOLVES(アーケードゲーム◆SNK)

【稼働開始日】 1999年11月26日
【発売元】 SNK
【開発元】 SNK
【ジャンル】 格闘ゲーム

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概要 (説明は『Wikipedia』より)

SNKの対戦格闘ゲーム『餓狼伝説』シリーズの第10弾にして(現時点での)最終作。

『REAL BOUT 餓狼伝説』から10年後のサウスタウンが舞台となる。

餓狼伝説シリーズを特徴付けていた「ライン」の廃止、一気に入れ替えられたキャラクターなど、中核となる要素を大胆に変更。

タイトル・内容ともに別のゲームへと舵が切られた。

SNKの倒産により続編が出ず、そのまま消えていった悲運の名作。
 
新作が出ても変わり映えせず、プレイヤーにマンネリ感を抱かせていた登場キャラクターが一気に差し替えられた。

前作の『REAL BOUT』シリーズ(以下RB)から続投しているのは旧主人公テリー・ボガードのみ(そのテリーもデザインや性能が旧作から変更)で、全14キャラ中13キャラが完全新規キャラクターである。

ただし同じくキャラクターが一新された『ストリートファイターIII』とは違い、その新規キャラクターの殆どには旧作キャラクターと何らかの関係がある。

なお、本作のキャラクターデザインやイラストは長らく餓狼シリーズに携わってきた森気楼ではなく、『月華の剣士』と同じくTONKO(せんのあき)が担当している。

ボスキャラクターはコマンド入力で使用できる隠しキャラクター扱い。

殆どの餓狼シリーズにおける特徴であった、2Dのフィールドに奥行きを持たせる「ライン」が撤廃。

「WILD AMBITION」「DOMINATED MIND」や携帯機版、他一般的な格闘ゲームと同じ1ライン制に移行。

RBシリーズの定番だった「コンビネーションアタック」(通常技から特定のルートで決まった連続技に派生するシステム)のパターンが大幅に減少。

パワーゲージが2段階の永続ストックに変更され、超必殺技で1本~潜在能力は常時使用可能で2本消費というシンプルな形式になった。

「体力が減ると潜在能力が解禁&超必殺技が打ち放題」というシステムはT.O.P.と入れ替わる形で廃止。

超必殺技・潜在能力のコマンドが一部を除いて真空コマンド(236236+ボタン)に統一された。

ブレーキングはキャラクターごとに決まっている「ブレーキング対応技」を出した直後にAB同時押しで後続する追撃を出さないようにし、その技の隙を大きく軽減する。

空振りだとタイミングはかなりシビアだが、ヒットガード問わず相手に当てさえすれば割りと容易にブレーキング可能。

後隙の大幅軽減は極めて重要な見返りとなる。

ヒットさせると浮かせる技が対象となっていることもあるのだが、そういった技をヒットさせた場合はカウンターヒット時のみ2回目のブレーキングが可能、3回目以降のブレーキングは絶対に行えないようになっているので、「ブレーキングし続けて永久コンボ」はできない。

ジャストディフェンスは相手の攻撃が当たる直前にレバーを後ろに入れると発動。

相手の攻撃自体に影響は出ないが、こちらのガード硬直が少し短くなってガードキャンセルが使える他、僅かに体力とガード耐久力を回復することができる。

空中ジャストディフェンスも可能だが、通常の空中ガードは不可能になった。

T.O.P.(Tactical Offensive Position)システムは試合開始前に体力ゲージの前半・中央・後半のいずれか1/3を指定。

残り体力が指定ゾーンにある間は「攻撃力やパワーゲージ・スコア増加率などの上昇」「徐々に体力がゾーンの上限まで回復」「ガードキャンセル可能&ガードクラッシュさせやすい『TOPアタック』をCD同時押しで出せる」などのメリットを得られる。

0フレーム技は殆どのキャラクター毎に、特定の超必殺技や潜在能力に設定されている属性。

その名の通り実質的な判定の発生がコマンド成立と同時であり、暗転が起こった時点でガードや回避の体勢を取っていないと確実にヒットする部分がある。

ガードクラッシュは相手の攻撃を短時間にガードし続けると体勢を崩して一定時間無防備になる。

ガードゲージ表示はないが、ガードクラッシュが近づくとキャラクターが赤く点滅し始める。

時間経過やジャストディフェンス成功によりガード耐久力は戻っていく。

フェイント動作は2or6+AC同時押しで必殺技の開始動作だけを行うアクション。

レバー前と下で各キャラ2種類ずつの動作がある。

文字通りフェイントに使うだけでなく、通常技をキャンセルして連続技の中継にも活用できる。

避け攻撃は立ち状態からAB同時押しで下半身無敵の「下段避け攻撃」、しゃがみ状態からAB同時押しで上半身無敵の「上段避け攻撃」を出せる。

ダッシュタイプはキャラクターごとにステップ、ランが設定されている。

基本的に移動距離固定のステップタイプが不利といえば不利だが、そちらは空中判定なので地上コンボに持ち込まれにくいという利点もある。

ランタイプはレバー入れっぱなしでどこまでも走れる他、ジャンプに慣性をのせる事が可能。

グラントのみはランタイプ扱いの特殊なステップダッシュとなっている。

ランタイプ準拠で地上判定+ジャンプに慣性を乗せることが出来るが、ステップタイプと同じく、レバーを入れっぱなしにしても一定距離移動すると止まる。

ガードキャンセルはジャストディフェンス成功直後にしか出せなくなったため入力猶予はかなり短くなったが、その代わりゲージが不要になった。

ブレーキングやフェイントキャンセルを絡めた「攻め」の爽快感。

通常技をフェイントでキャンセルし、さらに必殺技につなげそれをブレーキングしてラッシュを継続。

時には中段技や投げ技を絡めてガード崩しを狙う…といった非常にテクニカルな連係が可能になった。

たとえば「強攻撃→強攻撃」は通常は連続で出せないのだが、「強攻撃→フェイント→強攻撃」という具合に間に素早くフェイントを挟むことによって連発することができ(キャラクターによってはコンボとして繋がる)、ここから発展させればさらに強力な固めや連続技を成立させることができる。

ブレーキングの隙消しは連繋の他ガード時のフォローとしても重要な役割を持つ。

旧作から一部残ったコンビネーションや避け攻撃も連係・読み合いに幅を持たせている。

これらを上手く使いこなせばアイデアひとつで無限の連係を組み立てることができ、パターン化することなく「ガードの上から強引に攻撃を重ねて圧力をかけ」られる。

そのままガードクラッシュまで持ち込めれば、大ダメージを奪うチャンスも生まれる。

この相手を固めることに重点を置いた攻撃的なスタイルは『餓狼伝説スペシャル』の再来とも言われ、他の格闘ゲームと一線を画す点である。

テクニックに依存する面は大きいが、奥の深い読み合いが成立しており、本作が長らくプレイされることになった大きな要因と言えるだろう。

また、ジャストディフェンスやT.O.P.による体力回復があることを計算に入れて、本作は全体的に攻撃力がかなり高く設定されている。

このため、条件さえ整えばどのキャラクターでもワンチャンスから最低3割、入力難易度の低いコンボでも5割以上を吹き飛ばす爆発的な火力を叩き出すことが可能。

この爽快感や逆転要素の高さも対戦が盛り上がる要因になっている。

ガードクラッシュ追加もあり攻撃面で強力な連係が可能になった分、防御側にも「ジャストディフェンス」という要素が追加されたことで、全体的な攻守のバランスが程よくまとまっている。

一方、ジャストディフェンスを使えなくても、バックステップに全キャラ共通で長い無敵が与えられており、緊急回避としてかなりの使い勝手になっている。

ガードキャンセルに関してはゲージが不要になったが、代わりにジャストディフェンス成功時しか出せない(入力猶予も短い)ため、的確な読みと正確な操作が必要。

つまり「ガーキャンされる=単純に相手が上手」という図式を組んでいることで食らった方も納得のいきやすい形になり、ゲージさえあれば簡単に切り返せる一般的なガーキャンと比べて試合のテンポも損ないにくくなった。

また空中ガードもジャストディフェンス限定になった(ただバックジャンプしていれば攻撃を防げる訳ではなく、きっちりタイミングを合わせる必要が生まれた)ことで、いわゆる「チキンガード」の理不尽感は消滅した。

ジャストディフェンスは『ストリートファイターIII』の「ブロッキング」を多分に意識したシステムだが、こちらはレバーを入れる方向が後ろなため、リスクは比較して低い(失敗しても通常ガードやバックステップでやり過ごせる可能性があるため)。

とは言ってもタイミングはシビアだし、成功してもガードキャンセルを出せなければ形勢を逆転することは難しいため、基本的にはローリスクローリターン。この辺りのバランスの取り方が絶妙である。

本作の登場以降、『GUILTY GEAR』シリーズや『北斗の拳』、『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズなど、様々なアクションゲームでジャストディフェンスとほぼ同様の要素が採用されるようになったことを見ても、非常に扱いやすく優れたシステムであったと言える。

T.O.P.の選択と、これをどう生かすかの戦略性も他の格闘ゲームに無い魅力である。

一般的には先頭配置が最も体力回復と攻撃力上昇の恩恵を受けやすいと言われているが、長期戦を睨んで中央に配置したり、最後に配置してRB餓狼さながらの勝負に賭けるといった駆け引きもある。

「自分のT.O.P.をいかに活用し、相手のT.O.P.をいかに早く消すか」というのが本作の勝負のポイントとなる。

キャラクターはもちろんデモ画面から背景に至るまで、非常にきめ細かいドット絵による滑らかなアニメーションを実現している。

ネオジオ基板の限界を超えた質の高さを誇り、ドット絵の歴史の中でも『ストリートファイターIII』などと並ぶ最高峰のクオリティと言われる。

本作のドット技術の高さが際立つのが、餓狼の看板キャラクター・テリー。

フルモデルチェンジが行われたにもかかわらず、一目でテリーであると分かるその動きはお見事の一言。

ホーン系をイメージしたBGMが多く、ゲーム全体の配色や雰囲気も近代アメリカ文化を思わせるもので統一感があり、非常にセンスが良い。

アレンジサウンドトラックは残念ながら発売されていないが、ドリームキャスト以降の移植版では高音質なアレンジ音源が収録されている(ただし、以前のアレンジ版のような生楽器による収録ではない模様)。

超必殺技でフィニッシュすると大きく立体表示されるK.Oの文字とともにテンポ良く流れる決着BGM、長めの時間停止、丁寧に描き込まれた超必殺技発動時の暗転エフェクトなども特徴的な要素。

地味な部分でも重量感のあるSEやヒットエフェクト、渋みのあるシステムボイスなどメリハリの効いた表現が行われており、総じて演出がハイレベルである。

餓狼シリーズの原点である「攻め」のDNAを見事に継承しつつ、リアルバウトシリーズで陥っていたマンネリ化という問題点を打開することにも成功した本作。

ジャストディフェンスやT.O.P.による独自の熱い駆け引きを交えつつ、フェイントキャンセルやブレーキングを織り交ぜた変幻自在のラッシュで相手を固め、押し込み、崩す・・・まさしくかつてSNKが得意とした、爽快感を追求する格闘ゲームの結晶とも言える傑作である。

全体的に高いプレイヤースキルを要求されるゲームではあるが、それによってやり込めばやり込むほど見えてくる奥深さこそが、現在まで本作が愛され続けている所以でもある。

●キャラクター

・ロック・ハワード(声:竹本英史)
本作の主人公。
テリーの養子で、病死した母を顧みなかった父ギース・ハワードを憎むが、その二人から幾つかの技を受け継いでいる。
必殺技は種類こそ揃っているものの、どれもリーチ・判定や全体的な攻撃力が絶妙に乏しい器用貧乏な性能。
超必殺技も頼れるのは「シャインナックル」のみと、どうしてもゲージ溜め能力の割にその依存度の高い戦い方に限られがち。
対戦での評価はお世辞にも高いとはいえない。

・テリー・ボガード(声:橋本さとし)
唯一の続投キャラクター。
おなじみの赤いキャップに赤いジャンパーというシンボルアイテムが無くなり、髪型も変更という大胆なリニューアル。
ジャンプ攻撃や上段避けなどの小技の性能が悪く0F必殺技が一つもないなど、10年の歳月を経たのか若い頃のような地上戦のキレは無い。
しかしフェイントキャンセルなどを絡めたノーゲージでのラッシュの力強さ・重さは健在で、キャラコンセプトに合致した性能が好評。

・キム・ドンファン(声:橋本潤)
稲妻のごとき足技を持つ、軟派で軽薄だが天才肌で身内想いな男。
キム・カッファンの長男。
唯一大ジャンプと三角飛びが出来るキャラクター。
これに加えて地上技の全体的な拒否能力の高さで守勢を寄せ付けない戦いができるうえ、空中超必殺技「スーパードンファン脚」も合わせると立ち回りにスキがない。
理論上最強といわれるが、技毎の強さはそれほどでもないため的確な使い分けが必須であり、実戦値では牙刀やグラントとの差が少ない。

・キム・ジェイフン(声:浅川博貴)
烈火のごとき足技と称えられる、生真面目で練習熱心、謙虚な好青年。
キム・カッファンの次男。
SNKと提携している『ファイトフィーバー』で知られるビッコムの社長の子の名前が由来。
通常技は全体的に良性能、「飛燕斬」や0フレーム超必殺技「鳳凰脚」も武器になる。
だがそれら以外の必殺技は尽く(本作中では)隙が大きい部類で、気軽にコマンド技を振れないためにゲージ効率が悪い。
「ゲージ回転率が並なら5強と並べる」と言われたことも。

・双葉ほたる(声:堀江ゆき)
太極拳、八卦掌など柔系の中国拳法を操る可憐な少女。
母の死と同時に行方不明となった父と兄を捜している。
格ゲー・特に餓狼シリーズには珍しい可愛らしいキャラクターであり、対空系0F超必殺技「天翔乱姫」がアレな意味で物議を醸したことでも有名。
地上での牽制合戦、空中からの攪乱、どちらでも戦えるオールマイティな技が揃うが、体力とリーチ・判定や超必殺技の汎用性などに劣るのが辛い。

・牙刀(声:石井康嗣)
八極拳や心意六合拳など剛系の中国拳法を操る謎の青年。
母を殺して失踪した父に復讐するため旅をしている。
接近戦と起き攻めが強いタイプ。ジャンプから4つの攻撃に派生する「風牙」を軸に立ち回り、要所では小技や相手の着地隙からつながりやすい0フレーム超必殺「零牙」をブチ込むのが常套手段。
実戦値では5強クラスに入っていたが、明確な切り返し手段がガードキャンセル雷牙や超必殺技「龍牙」しかないなど守りが弱く、理論値では次点レベルへと滑り落ちた。

・マルコ・ロドリゲス(声:花田光)
『龍虎の拳』シリーズでおなじみ極限流空手のブラジル支部門下生・師範代。
無駄に濃い外見で、カインも認める筋金入りの脳筋。
超必殺技が全体的に優秀で、ガン攻めしているときがとにかく強いキャラクターとされる。
隠し潜在能力「龍虎乱舞」はロック式ではなくボタン連打で強化されるタイプで、強引にガードクラッシュを狙える。
移動する当て身技の「上段払い」「下段払い」も破格の性能だが、反面必殺技の無敵時間や前後のスキ、また「弱攻撃に一切キャンセルがかからない」など小回りが効かないため、いわゆる「波動昇龍」戦法などの牽制が使えない。

・北斗丸(声:竹内順子)
アンディ・ボガードの弟子にして、不知火流一門の忍者である少年。
唯一、二段ジャンプが可能。
さらに地上空中問わずコンビネーションが豊富で、地上コンボはそこから必殺技までつながるなど、スピードとコンボに長けた一人コンボゲーのような性能。
だが攻撃力と防御力(ガードクラッシュ値含む)が低く、一度捕まるとあっという間にひっくり返されてしまうのが最大の欠点。
仕様上、グリフォンマスクやグラント相手では殆どダメージを与えられないのも辛い。
身体の小ささで相手の空中コンビネーションの一部が当たらないのと、特殊技のスライディングが空中投げと使い分けるだけで殆どの攻撃を封殺できるほど優秀な完全対空技なのが救い。

・B・ジェニー(声:斉藤レイ)
世界有数の財閥バーン家の一人娘。
「リーリンナイツ」という海賊集団のリーダー的な存在でもある。
必殺技扱いの空中2B「ハリア・ビー」がとにかく強いが、脇を固める技もジャンプDや空中投げと言った優秀な空中技、地上でもしゃがみBや遠Aといった便利技が揃う。
おまけにゲージ技も潜在版「メニメニトーピードゥ」が作中2位の威力を誇ったり、ガードキャンセル専用超必殺「アンニュイ・マドモアゼル」 など、立ち回りも爆発力も兼ね揃えている。
ただし体力・ガードクラッシュ値が作中最低であり、他の必殺技は性能が悪い(無敵技もあるが当てても不利)、空中の喰らい判定が謎で彼女限定で強攻撃キャンセル必殺技がつながるなど、的確に潰されると脆い。
グラントには不利。

・フリーマン(声:や乃えいじ)
戦いの中に快楽を求める危険な男で、その欲求を満たせなかった者を数多く殺害してきた。
ケビンの親友を殺した張本人でもある。
通常技は総じて牽制に優れるが、必殺技の発生が遅い上に無敵のついた技も殆どないため戦力としては低水準。
主力は三段入力技「V.O.D」、ダメージソースは超必「フルブラスト」に頼るが、後者はコマンドミスすると死に技暴発で窮地に陥る罠が…

・グリフォンマスク(声:花田光)
メキシコ出身のプロレスラーで、子供たちの人気者であるベビーフェイス。
投げキャラタイプであり、コマンド投げ一発の破壊力は抜群。
しかし、火力以外の性能が芳しくなく、投げ無敵が簡単に付与出来るなど仕様から逆風な点が多々あり下位扱い。
とはいえ性能・火力共に高い小技による牽制は侮れない。

・ケビン・ライアン(声:北沢洋)
同僚だった親友の仇を討つべく、親友の息子「マーキー」とともにセカンドサウスに乗り込む警察官。
必殺技の爆炎は火薬仕込みによるもの。
尚、ブルー・マリーとは遠縁に当たる(これはSNK倒産後に後付の設定として付加されたもの)。
性能の良い小技&必殺技でゴリ押しラッシュがとにかく強力。
いざとなったら「ヘルトラップ」BRの固めや射程2位のコマ投げ「ヘルアレスト」もある。
特筆すべきは必殺技「ヘルローター」の溜め中にDでキャンセル+同時に他ボタンで通常技へとキャンセル(通称ヘルキャン)を連発すれば、理論上の連携力やゲージ効率がぶっ壊れレベルで跳ね上がる。
そうして得た無尽蔵のゲージを潜在能力(特に追撃がし易い潜在版「ガトリングフリーザー」)にガンガン注ぎ込めるあからさまな強さで、強キャラ筆頭格に輝く。

・グラント(声:北沢洋)
本作の中ボス。
カインの盟友であり、多くの街をゴーストタウンと化したと言われている。
暗黒空手という流派名はよくネタにされる。
過去に敵対者がカインを狙って撃った銃弾を庇って受けたことがあり、その弾が心臓近くに食い込んで摘出困難なせいで余命幾ばくもない状態にある。カインにはこれを隠してるが、薄々気付かれていた模様。
体格通り単発攻撃力と防御力が高いが、通常技に一切キャンセルがかからず(このためコンボは名目上目押しを使ったものしかない)、前ダッシュが唯一『地上ステップ』で微妙に小回りが効かない。
しかし突進技の使い勝手が良く、ゲージ回収も兼ねて使っていけるため、初心者でも安定して使いやすい性能といえる。
だがダメージソースは0フレーム超必の『魔神円月輪』に依存しやすく、ノーゲージの安さはまだしもリードを取られると攻め手に乏しいのが祟ってか最強クラスからは一歩退いた。

・カイン・R・ハインライン(声:橋本潤)
暗黒真空拳として紫の炎を操る本作の最終ボス。
ロックの叔父にして劇中のKOF主催者。
凄惨な幼少期を経て、グラントと共にマフィア社会をのし上がっていった彼は、セカンドサウスを力の支配する街に変えるべくギースの覇業を継ごうとしている。
必殺技は全てタメ技で、どちらかと言えば守りに向く技が多い。
このためSNK格闘ゲームのラストボスにしては良心的なプレイアブルキャラクターと見られていた…が、長年の研究によって「バグなのか仕様なのかよく分からない現象」の恩恵を最も受けているなど、色々な意味で最強クラスの実力を持つことが実証されていった。
超必殺技も2つとも発生保証があり、特に「ヒムリッシュ・ゼーレ」はガードクラッシュ確定の連携ができる最大の脅威。
ゲージ依存度は高いが、守勢時に必殺技を高頻度で使うので気にならない。

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