CAPCOM VS. SNK 2 MILLIONAIRE FIGHTING 2001(アーケードゲーム◆カプコン)

【稼働開始日】 2001年8月3日
【発売元】 カプコン
【開発元】 カプコン
【ジャンル】 格闘ゲーム

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概要 (説明は『Wikipedia』より)

二大格闘ゲームメーカーであったカプコンとSNKのキャラが共演する対戦型格闘ゲーム『CAPCOM VS. SNK MILLENNIUM FIGHT 2000』の続編。

クロスオーバー作品ではあるがボタン数が6つである点をはじめCAPCOM寄りの仕様となっているので、SNK出自のキャラクターはそれなりの修正を受けている。

使用できるキャラクターは前作から新キャラクター11人を加えた44名。

前作では『ストリートファイターII』シリーズと『THE KING OF FIGHTERSシリーズ』のキャラクターが大半であったが、本作ではユン(『ストリートファイターIII』)、鑑恭介(『私立ジャスティス学園』)、ロック・ハワード(『餓狼 MARK OF THE WOLVES』)、高嶺響(『幕末浪漫 月華の剣士 第二幕』)など主流シリーズとはやや独立した立場の新鋭作からキャラクターが登場。

いずれも原作固有のシステムを技性能や派生技、一部はグルーヴの特性に取り込まれたりなどで再現されている。

また、多彩な移動技で画面を駆け回るロレント(『ファイナルファイト』『ストリートファイターZERO2』)、強斬りの威力が再現された覇王丸(『サムライスピリッツ』)、大柄なパワーキャラながらチョイ・ボンゲがストライカーとしてついてきたことで繊細さも併せ持つチャン・コーハン(『KOF’94』)など、個性派なキャラクターも揃っている。

その一方で、イーグル(『ストリートファイター』)、マキ(『ファイナルファイト2』)、藤堂竜白(『龍虎の拳』)など、1993年以前に1作品にしか出たことのないマイナーキャラクターも登場。

一応マキは「ガイの同門」で、藤堂は「香澄の父親」という風に、本流シリーズでお馴染みながら本作に未出場のキャラクターと関連がある。

しかしイーグルだけはそういった関係性もない中からなんの脈絡もなく登場した。

『ストI』から登場したキャラが複数人出ている『ZERO』シリーズにも出演しておらず、かなり異彩を放っている選出と言える。

キャラクターを選択する前に、「グルーヴ」と呼ばれる固有のスタイルを6つから選択する。

システムは『ストリートファイターZERO3』と『THE KING OF FIGHTERS ’98』をメインに、両社の格闘ゲームから3種ずつ引用されている。

ゲージシステムだけでなく、回り込み・ガードキャンセル・小ジャンプなどといった立ち回りを支えるサブシステムの組み合わせも変化するため、グルーヴによってプレイスタイルは大きく変わってくる。

ちなみに選択したグルーヴによってキャラクターイラストが変化する。

CAPグルーヴは西村キヌ氏のものに、SNKグルーヴを選ぶとキャラクターイラストが森気楼氏のものになる。

前作の「結局レシオ1のキャラ×4が強い」「面子が固定される」という問題に対し、「任意レシオ割り振り制」「選べるのは最大3キャラまで(3人チームにするとレシオを偏らせる必要がある)」などの改善策を導入し、自由度を増した。

前作から大幅に増した44人のキャラクター。

当時の知名度がかなり低いキャラクターも参戦している。

ステージ背景や勝利デモ限定キャラも豊富。

豊富なキャラクターの組み合わせ×グルーヴ×レシオ配分という膨大なバリエーション。

「キャラ」「グルーヴ」「レシオ」という3つの要素が生み出すキャラクター性能やチーム編成の多彩さが本作の特徴であり、最大の魅力である。

チーム編成の組み合わせは1人=44、2人=946、3人=13,244となり、合計15,180通り。

6つのグルーヴを選択すると9万通り以上にもなる。

グルーヴは自分が使いやすいものか、主力キャラクターに合うものにするか、どのキャラにレシオを集中させるか…など膨大なバリエーションと戦略性がある。

「前転キャンセルが発見されるまで」という注釈は付くし、強キャラ×強グルーヴは明確に存在する。

CAPCOM・SNK両社の格闘ゲームの特徴を折衷したバランス。

細かい点では、弱攻撃による硬直が全体的に長く目押しコンボがしやすかったり、近づきつつガードしている相手をゴリゴリ固めることができる。

一方で間合いの取り合いの駆け引きも損なわれておらず、うまく両社の格闘ゲームの特徴を折衷したといった所。

前作の通常技はカプコン側から中攻撃の殆どが失われることになったが、今作ではSNK側に中攻撃を追加する格好となっている。

こちらは一部が元特殊技など、技のレパートリーを無駄にしない割り当て。

質の高いBGMとステージ。

クロスオーバー作品らしく、お祭りムードを終始演出している。

メニュー画面から対戦中まで随所に流れる英語の実況音声など。

特にロンドンステージの「This is true love makin’」は本作を代表する屈指の名曲とされている。

実はタイトルと同じ言葉をほぼ繰り返しているUKハウスだが、そのノリの良さはすばらしく、一聴しただけではとてもそうは思えない。

他の曲も、オシャレで、それでいて熱くなれる、いい意味で「邪魔をせず、テンションを高めてくれる」ものが多い。

ラリーカーが飛び交う砂漠、殺風景かと思いきや大型客船が到着して賑やかになる氷河、よく見ると誰かに似ている大型ねぶたの青森、決勝らしく演出のある大阪、強ボスと対峙する絶望感を煽る大阪城など、ステージの演出も秀でている。

前作では粒子が収束したりチューブ内を移動するなどSF映画のようなクール路線だったUIはリュウと京が活火山で対峙するOPから派生する炎をモチーフにするものに変わった。やや見づらかった前作と比べると使いやすいものになっている。

従来の3on3システムの戦略性に加え膨大な組み合わせもあり、試行するだけでも長く楽しめる。

ガチ対戦にもパーティプレイにも向く名作で、タイトルの通り『100万回の対戦』に応えうるゲームに仕上がっていると言える。

それだけに前転キャンセルによる環境破壊が残念である。

本作以降カプコンの格ゲーは沈黙期に入り、新作格闘ゲームは長期間製作されなかった。

共演相手のSNKに至っては一旦の倒産という結末を迎えたため、20世紀格闘ゲーム最後の光芒とも言うべき作品となってしまった。

だが、それに相応しく黄金期の総集編を意識した華々しい内容へと仕上がっている。

●キャラクター

・リュウ(声:森川智之)
・ケン(声:岸祐二)
・春麗(声:根谷美智子)
・ガイル(声:石塚運昇)
・ザンギエフ(声:玄田哲章)
・ダルシム(声:山田義晴)
・エドモンド本田(声:菅原正志)
・ブランカ(声:上田祐司)
・マイク・バイソン(声:山寺宏一)
・バルログ(声:上田祐司)
・サガット(声:三木眞一郎)
・ベガ(声:若本規夫)
・キャミィ(声:長沢美樹)
・春日野さくら(声:笹本優子)
・モリガン=アーンスランド(声:神宮司弥生)
・ダン(声:細井治)
・イーグル(声:山野井仁)
・マキ(声:長沢美樹)
・鑑恭介(声:千葉一伸)
・ユン(声:伊藤健太郎)
・ロレント(声:山野井仁)
・豪鬼(声:西村知道)
・草薙京(声:野中政宏)
・八神庵(声:安井邦彦)
・テリー・ボガード(声:橋本さとし)
・リョウ・サカザキ(声:臼井雅基)
・不知火舞(声:曽木亜古弥)
・キム・カッファン(声:橋本さとし)
・ギース・ハワード(声:コング桑田)
・山崎竜二(声:石井康嗣)
・ライデン(声:ジョン・フラトン)
・ルガール・バーンシュタイン(声:新居利光)
・バイス(声:弓雅枝)
・二階堂紅丸(声:モンスター前塚)
・ユリ・サカザキ(声:ほりえかおり)
・キング(声:生駒治美)
・ナコルル(声:生駒治美)
・ジョー・ヒガシ(声:檜山修之)
・藤堂竜白(声:青野武)
・麻宮アテナ(声:池澤春菜)
・ロック・ハワード(声:竹本英史)
・覇王丸(声:中村大樹)
・高嶺響(声:氷上恭子)
・チャン・コーハン(声:有田洋之)
・シン豪鬼(声:西村知道)
・ゴッドルガール(声:新居利光)

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